世界一流のタンパク質科学研究施設、上海で公開
全国科学技術活動ウイーク(5月17日—24日)の期間中、中国科学院上 海生命科学研究院は「公衆科学デー」を催し、23日に「科学研究の空母」と呼ばれるタンパク質科学研究(上海)施設を初公開した。同施設は中国のバイオ科 学界としては初の総合的な国家級重大科学技術インフラで、今年中に使用者と各業界に開放される見通しだ。科技日報が伝えた。
世界一流のタンパク質科学研究システムと、国家タンパク質科学技術の重要な革新拠点を形成するため、中国は2008年11月に「タンパク質科学研究施設国 家重大科学技術インフラ整備」を、国家ハイテク産業発展プロジェクトに盛り込んだ。同施設は2010年12月26日に、浦東新区の張江ハイテクパークで着 工され、投資総額が7億元(約115億円)に達した。建築面積は3万3000平方メートル。
国家タンパク質科学センター・上海(仮)は、同施設の効果的な稼働を保証すると同時に、タンパク質マルチスケール解析、動的構造、修飾・相互作用、設備の 自主革新と集約化、バイオ情報学・計算生物学の研究を重点的に実施する。また分子・細胞・個体レベルのタンパク質の構造・機能の研究に、全面的な技術と条 件を提供する。
同センターの雷鳴センター長は、「総合的な世界一流のタンパク質研究の場は、世界でもこれまで存在しなかった。今後2−3年間で、同施設は国内外の科学者 が交流・協力をする、科学研究の場になる。当センターも同施設を利用し独自の科学チームを育成し、中国のタンパク質科学技術能力を、海外の技術への依存か ら自主革新へと向かわせる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年6月4日