白基玩・張俊河…民青学連裁判記録、45年ぶり公開
国家記録院、民青学連当事者の裁判記録物、来年から公開
民主化運動家の個別陳述調書など韓国現代史の研究資料
尹ボ善元大統領「非民主的独裁体制」独裁政権に抵抗
白基玩(ペク・キワン)先生の逮捕状、張俊河(チャン・チュンハ)先生の陳述調書、パク・ヒョンギュ牧師の起訴状、尹ボ善(ユン・ボソン)元大統領の審問調書など韓国民主化運動の貴重な史料が45年ぶりに公開される。
10日、行政安全部国家記録院は、国防部検察団が保管していた1974年全国民主青年学生総連盟(民青学連)事件の記録物を11月に国防部から移管され、来年から全国民に公開すると明らかにした。国家記録院は、民青学連事件の関連者180人に対する裁判記録と捜査記録など合計105冊の記録物を来年1月から国家記録院のホームページにすべて公開する予定だ。
民青学連事件は、1972年に維新憲法が制定された後に起きた反維新運動の一環で、中央情報部(現、国家情報院)が維新憲法に反対した人、合計1024人を調査し180人を非常軍法会議にかけた事件だ。当時、中央情報部はこの運動の背後にスパイ集団がいると規定して、1974年4月3日に緊急措置4号を発動した。2005年国家情報院過去事真実委員会はこの事件を大韓民国最大の学生運動弾圧事件と規定し、2010年には裁判所が被害者に国家賠償判決を下した。
公開される記録物は、非常軍法会議に回付された180人に対する個人別逮捕状、起訴状、公判調書、捜査報告、被疑者尋問調書などの裁判記録と捜査記録だ。張俊河先生、白基玩先生、チ・ハクスン神父、パク・ヒョンギュ牧師など民主化運動に大きな一線を画した人物の陳述調書、弁論書、起訴状も含まれている。張俊河先生と白基玩先生に関する記録物は6冊4千余ページ、チ・ハクスン神父と尹ボ善元大統領、パク・ヒョンギュ牧師に関連する記録は2千余ページに達する。
特に、主要な人物の個別記録物は韓国現代史研究に役立つと見られる。1974年、尹ボ善元大統領が民青学連事件で実刑判決を受けた当時、検察で述べた被疑者尋問調書を見れば、尹ボ善元大統領は「現政権や体制は非民主的な独裁体制に導いているので、友好国家間や国際問題でも我が国が警察国家だ独裁国家だとの非難が多大で、友好関係を損傷させており、国内問題でも国民が非民主的な独裁に反発している…」として、独裁政権に抵抗した。
公開されることになったこれらの記録物は、当時緊急措置違反者が拘束される過程の全般を把握できる意味ある資料と評価されている。ノ・ヨンギ朝鮮大自由専攻学部教授は「この記録物は、民青学連の組織と活動、朴正煕(パク・チョンヒ)政権の対応様相を具体的に確認できる基礎資料であり、民主化運動の実状と共に当時の政界と裁判所の認識をそっくり見せる韓国現代史の核心資料の一つ」と話した。