高校の時の先生の話

高校の同窓会が作る会報が一年に一度送られてくる

私の青春はどちらかというと黒歴史に近く（笑）　校友会費も納めてはいないが　住所の変更が無いので律儀に送ってくるのだ

何年か前から中高一貫校になり　その中学一期生が卒業したとか　卒業生の進路報告（どの大学に行ったかの）

著名人も輩出しているので　そんな人々が講演会やら課外授業をした時の様子や同期生の会の模様　かつての教師の今も知ることができる


そこに私の知る教師二名の近況が載っていた

一人は数学の先生で　ユニークな人だった

おそらく少なくとも７０代後半にはなられているはずだが　今でも数学と　そしてギリシャ語も長く学んでいるという

あの数学に出てくるλ　β　や　θ　の文字に魅せられてのことらしい

もう一人は英語の教師で　真面目で怖かった

都立高校での教師生活を定年で終えたあと　大学で教え　今はどこぞの大学の管理職となり　忙しくしているとのこと


同級生の中にもかなりの出世をし　世間に名の知れた人もいるが　ごく普通の夫になり妻になった人もいる

私は何者にもなれなかった自分を屈折した思いで見つめたこともあったが　今はもうそれも無くなった

それよりも　すっかり高齢者になられた先生たちが　こうして今も向学心に燃え　また教育者としての情熱を失っていないことに驚いた


思えば　多くの素晴らしい先生がいたというのに　私は背を向けていた

それにはそれなりの　当時の私にとっての理由があり　仕方の無いことだったと思う

だから後悔も無く　たとえ愚かしいことであったとしても　それがその時の私であったと　今は誰のせいでもなく受け入れている

たいして成長もしていない自分ではあるけれど　あの頃に抱えていた心の闇は今はもう無く　長い年月の間に学んだことも幾らかはある

こうした先生方と同じことをしようとも思わないし　また出来るとも思っていないが　少し刺激を受けたことは確か

で　何するの？　と言われても困るのだけれどね＾＾