夏です
6月が終わる頃に夏になるということを 今年こそしっかり記憶しておきたい
図書館の本を返却しながら 予約した本を受け取ってくる
『まっくらー女抗夫からの聞き書き』(森崎和江著)
ラジオで紹介されていた本だ
岩波文庫から2021年に出版されたものだが 初版は1961年
まだ読み始めたばかりだが 今 この時に復刊した岩波書店の存在感に唸るしかない
聞き書きとあるように すでに高齢者となった10人の女性たちから かつて女抗夫として生きた時間の話を実際に聞いた言葉を書き記したものである
抗夫ならではの用語に加えて筑豊の言葉で語られるのでわからないところもあるが とにかく語られる口調や内容の力に圧倒される
作者は母とほぼ同年代で ここに登場する女性たちは少なくとも私の祖母ぐらいの年齢のはずだが 炭坑は全く無縁の世界であり その生活を思ったことさえなかった
社会学の方法とは違って 統計が出てきたり分析したりするわけではない
ただ 話を聞き それを文字に書き起こす
人間のその時に発する言葉や息遣いの中に真実と 話す人の魂のようなものが感じられて まだ途中だというのにめっちゃ感動
午後3時 湿度と気温に負けて冷房を入れる
これからは もう毎日になるんだろうなあ
夏です