天気は上々 空は青い ― 秩父への遠足（序）

７時に家を出て秩父を目指す

通勤通学の時間帯ということもあって　思った以上に電車は混んでいる

東京の郊外の土地を求めて西へ西へと進むうちに　何も無かったような場所がしだいに宅地として開発され　また学校の校舎も増えて　昔はガラガラだった下り電車の面影は薄く　どの駅でも乗り降りする人が沢山いるのには驚いた

だが　それも乗換をする飯能駅までのこと

ここから先は　小学校での山登りの遠足　中学での飯盒炊飯などで何度か来たことのある場所になる

日帰りのできる小高い山があり　キャンプもバーベキューも川遊びもできる自然いっぱいのレジャーや観光の場所であり　乗客も次第にそれが目的という人々ばかりになっていく

本を読んでいた私もそれを閉じて　外の景色を眺める

線路と並行して　そして時には交差しながら流れる川　遠くに連なる山々　ぽつんと建つ家の背後に迫る崖　日本のいたるところで見るのと同じ景色が電車の窓に広がる

トンネルをくぐり　線路の両側から伸びる木々の間を抜け　明るくなったり暗くなったりしながら走る電車を　私は子供のように楽しむ

これがしたかった！

８時４３分　西武秩父駅に到着する


かなり前　２０年前にはなろうか　友達と来たことがあるが　何をしたのかほとんど記憶が無い

一つ手前の「横瀬」という駅から歩いて温泉に行ったことだけはよく覚えている

でも　その時から比べて明らかに変わったもののひとつは　駅前温泉だろう

観光協会は９時に開くので　それを待たずして　昨日グーグルの地図を見ながらフリーハンドで描いた自作の地図を片手にポツポツと歩きはじめることにする


雰囲気のある駅前交番　横に観光協会あり

天気は上々　空は青い　

何も言う事は無い

あ～したてんきにな～れ

昔　とても天気の良い日　気温も湿度も風速も空の青さも滅多に無いというくらいに絶好調な朝　いつもの満員電車になんかじゃなくて　反対側のガラガラ電車に飛び乗って　さしたる目的も無いまま遠くまで行ったならどんなに素敵だろうかと　何度となく思ったものだ

今はもう何も私を縛るものなど無いけれど　それを明日　天気が良ければ実行しようと思う

遠くに山々を見ながら知らない道を歩き　素敵なものたちと出会う

あ～したてんきにな～れ　

　

大阪泉州の地図の水色部分は

あのねえ　ほんと言いたくないけれど　今年の天気っておかしくない？

観音菩薩の私でもね（自称）　文句が言いたくなる

台風のあと　しばらくは天気が良いはずじゃなかった？

これが最後の台風だとかって　言ってなかった？

今日はほとんど曇りに近く　明日はまた雨が降るというし　またまた生まれた台風が週末にやってくるかもしれないという

１０月ってこんな気候だったかなあ

実感の無いまま　もう紅葉の時期じゃないの

今日　ふとしたことがきっかけで大阪の泉州あたりの地図を見ていて　やけに水色の部分が多いことに気が付いた

この水たまりのような　池のようなものは何だと思って調べたら　人工のため池だった

こうしたものを意識して見た記憶が私にはまるで無い

戦後１０年して生まれた古い人間ではあるけれど　関東平野も東京に生まれ育ち　地方に両親の実家というものも無かった私にとって　そら　水田は見たことがありますけどね　こんなにもあちこちに沢山の水たまりを持つ地域があるなんて　今日　地図を見るまで知らなかった

このあたりは比較的降雨量も少なく　また　大きな川も無いために灌漑用に作られたものだった

地図を見ていると面白いようにあちこちにあり　古墳も多い土地柄　このあたりの人は昔から掘って　掘って　また掘ってだったのだろうかなどとアホなことを思う

泉州とか和泉といった地名は　ここからきているのかしら

これでもこうしたため池は減りつつあるということだが　私には不思議な光景で　大きな荘園のあった古い歴史を持つ場所もあり　秋の日差しの中　こうして山が見える道をぽっこりぽっこり歩くのもいいなあと思いながら　しばらくグーグルのストリートビューを楽しんでしまった


　

台風一過

次第に近付く台風は未明に上陸し　風雨も強まるということだったが　零時過ぎ　いよいよ来たか！と思うと静かになったりしているうちに　明け方には雨もほとんど止んで拍子抜けの気分

月曜の朝の通勤はただでさえ気が進まないものなのに　電車が遅延したり止まったりと労働者にとっては最悪な日になるかなと思ったが　東京に関して言えば幸いなことに大きな被害もなく過ぎていった

まさに絵に描いたような台風一過で　風はまだ強いものの気温は高くなり　流れ飛ばされてしまったのか雲ひとつ無い真っ青な空

こうなるとお母さんは忙しくなる

洗濯　掃除　買い出しと済ませてから　バスタイム用の本を仕入れにブックオフに行く

どうしたって多少はふやけてしまうから　図書館や人から借りた本をお湯に浸かりながら読むわけにもいかず　申し訳ないがブックオフで仕入れる本はもってこいなのだ

気温も高くなり　青い空の下を歩いていると　やっぱり秋はこうでなくっちゃと思う

雨に濡れた枯葉が玄関に舞っていたので　乾いたら掃除しようと思っていたのに　買い物から戻ったらまるで誰かが掃除をしてくれたように綺麗になっていた

風で飛ばされたのかもしれないが　まあそもそも私の家の枯葉じゃないから　まあいっか

天候不順でしばらく歩いていなかったから　今週はどこかを歩きたいな





　

選挙 with 台風

今朝は　いや　今朝も早起き

台風が激しくなる前に選挙に行くつもりだったけれど　家を出る７時頃には　小雨だった雨はすでにしっかりした雨になっていた

やっぱり前日までにしておけばよかったかと思ったが　悪天候にも関わらず選挙に行く自分を　これは義務なんかじゃない　権利の行使だ　などとわけのわからない事で自分を励ましながら　投票所に向かう

家に戻ったら　パンツの裾がしっかり濡れていた

一度着替えてから　髪を切りに行くかどうかさんざん迷う

明日の午前中はまだ雨が激しいというし　火曜日になると店は休みだし　雨は絶え間なく降り続いているけれど　ずぶ濡れになるほどでも無い

今日ならきっと空いてるはずだと　思い切って出かける

雨の中を来ていただいて　と言われたけれど　近いし　そう激しい雨でも無いし　何より店の方だって暇な時に来てくれれば助かるし　私は客待ちすることもないし　お互いにとって良いこと

ついでなので　帰りにスーパーに寄る

たまには出来合いのお惣菜など買おうかとも思うが　カロリーを見て　味を想像して　やっぱりやめよう

投票締め切りまであと１時間になった時　町の放送が流れた

いつからこんなものができたのか　仕事をやめてから気が付いたのだが　スピーカーから夕方の音楽とともに「帰宅時間になりました」やら　光化学スモッグ情報などが流れるようになった

昔は確か　車が走りながら知らせていたと思うのだが

ミサイルが飛んでくる時にも使われるのだろうか

選挙の結果は見るまでもないだろうから　今日の事は忘れて早く寝よう

明日の朝は通勤の足に影響が出るようだが　午後は晴れる

悪天候が続いたけれど　止まない雨は無い

存在を忘れそうになる時代ではあるけれど　それでも希望は捨てない