みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

3年前の「上野さんからの手紙」

2005-03-01 14:39:38 | ジェンダー/上野千鶴子
今朝の岐阜新聞に、
写真入りの上野さんの講演会の紹介記事が載った。
朝から何件か、申し込みの電話がかかっている。

2001年12月1日に主催した、上野千鶴子さんの、
「わたしが<権威>にならないために」講演会のことを思い出した。
3年前の講演会は、企画から終了まで、順風満帆とはいかなかった。
意見の相違で途中から降りてしまったスタッフもいて、
当日もトラブルつづき。
25日にもちょっと書いたけれど、
講演会の主催者席の問題で、
参加者アンケートでも批判を浴びた。

そんな時、アンケートを読んだ上野さんから
「ちよちゃんへの手紙」というメッセージが届いた。

「・・・・講演会の感想文、読みながらこう思った。
この講演会のためにいちぱん走り回り、
いちばんたくさんの時間とエネルギーと思いをかけた人たちが、
いちぱんいい席で話を聞いちゃ、どうしていけないんだろう?
わたしたちはそうやってやってきた。
間接民主主義じゃなくて、直接民主主義ってそういうこと。
手を出す人が口を出す、ってそういうルール。
いちばん働いた人がいちばん報酬をうけとる。
ひとりじめしたくないから、
ってほかの人も呼んであげたんじゃなかったっけ?
入場料はたしかにもらっているかもしれないけれど、
準備した人たちの時間は、入場料じゃ買えない。
そしてわたしは?
呼ばれたわたしは、だれになにを届けに行くんだろう?
どんな人が来るか、
ふたを開けてみなければわからない聴衆のためではなく、
わたしはわたしに思いをかけてくれた、
顔の見えるあなたのために行くんじゃないだろうか?
あなたに聞いてもらいたい。
あなたの満足する顔が見たい。
メッセージはいつだって、あて先のある相手に届けられる。
公開のメッセージなら、
それを漏れ聞く権利はだれにでもあるけれど、
それでも他のどんな人の反応より、
わたしは、みどりさんやちよちゃんや新田さんの
「よかったよ」の一言が聞きたい。
「お客様」にはこう言ってあげてほしい。
あなたはお客様。だから客席をさしあげた。
でも、わたしたちは主役。だから主役席に座る。
それでいいじゃないか。
というのがわたしの思いです。・・・・
                 上野千鶴子」
        (『む・しの音通信』14号より)

今回ももうすぐ、定員をオーバーする。
どんな講演会になるのか、いまからワクワクドキドキしている。


コメント (1)
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