昨日の土曜日の朝日新聞のbeの「悩みのるつぼ」の
回答者は上野千鶴子さん。
いつものことですが、
上野さんの明快な回答を読むとムネがすかっとしますね。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
そうそう、先週は毎日新聞の読書日記にも上野千鶴子さんが登場。
朝日新聞と同じように4人で持ち回りなので、
四週ごとに上野千鶴子さんの番が回ってきます。
ここで紹介される本は興味深く、読んでみたい本ばかりです
最後まで読んでくださってありがとう
クリック してね
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
P-WANのバナーのトップページのリンクはこちらから。
回答者は上野千鶴子さん。
いつものことですが、
上野さんの明快な回答を読むとムネがすかっとしますね。
【悩みのるつぼ】人生をリセットして生きたい 相談者:女性 73歳 2014年3月1日 朝日新聞 73歳の女性です。義母が百歳で他界して1年過ぎました。 23歳で見合い結婚をした私は、親思いの夫の気持ちを尊重し、ほぼ50年間、義母と同居してきました。後半の20年は、「絶対に施設はいや」という義母の意思にそって在宅介護をしてきましたが、義母が98歳になるころ、私は自分の健康を過信していたのか、突然、くも膜下出血で倒れました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私は誠実に生きれば、いつかよい日が来ると努力してきたつもりですが、今は何も報われなかった失望の中にいます。 このまま老いていくばかりの人生が惨めでなりません。どこかで今までの人生をリセットして、明るく穏やかな気持ちで残り少ない時間を大切にしたいと思います。どうか私の心の持ち方を教えて下さい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「関係のリセット」はできます 回答者:社会学者 上野千鶴子 同居半世紀、姑(しゅうとめ)を百歳で見送られたとか。まずは心からご苦労さまを申し上げます。嫁姑問題は前近代ではなく近代の問題と喝破したのは女性史家のひろた・まさきさん。というのも戦前は女性が嫁いでから姑が先だつまで平均11年。それまでの辛抱だったのがいつ終わるとも知れずに延びたのが超高齢社会です。 手も足も出さず、文句だけいう身内は、放っておきましょう。問題はあなたが姑の介護から報われたかどうか。報われ方はふたつ。 まず今までの貢献を評価して夫の相続分が増えましたか? 受けとるのがあなたでなくても、いずれ夫名義の資産の半分はあなたのもの。そのためにも夫より長生きしましょう。これから介護が始まるという時に、夫の両親と養子縁組をしておいたほうがよかったですね。そうすればあなたも相続権者になれたのに。 次に、あなたは誰に報われたいのでしょう? 親族よりも夫に感謝してもらえばよいのでは? 佐江衆一さんの小説『黄落(こうらく)』では、母を看取(みと)ったあとの葬儀の場で、夫の挨拶(あいさつ)に妻への感謝のことばがなかったと、夫は妻から「一生怨(うら)まれる」ハメになります。妻の苦労をいちばんよく知る夫が、それを親族の前で口に出して感謝する……ことが大事なんです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 人生のリセットは、孫などで代用できません。過去のリセットはできなくても、関係のリセットはできます。避けたい親族とは距離を置いて、あなたがこれから先も暮らしを共にしなければならない夫に、関係のリセットを迫りましょう。これさえやっておけば、反対にあなたが介護される側になっても安心です。 |
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
そうそう、先週は毎日新聞の読書日記にも上野千鶴子さんが登場。
朝日新聞と同じように4人で持ち回りなので、
四週ごとに上野千鶴子さんの番が回ってきます。
ここで紹介される本は興味深く、読んでみたい本ばかりです
読書日記:今週の筆者は社会学者・上野千鶴子さん 「指導」という名のセクハラ 毎日新聞 2014年02月25日 東京夕刊 *1月14日〜2月24日 ■「東洋の魔女」論(新雅史著、2013年)イースト新書 ■性と柔−−女子柔道史から問う(溝口紀子著、2013年)河出ブックス ■日本柔道の論点(山口香著、2013年)イースト新書 ============== 今年度のエイボン女性年度賞は、石牟礼道子さん、辛淑玉(シンスゴ)さんらと並んで、元「東洋の魔女」チームに贈られた。「東洋の魔女」といえば、1964年開催の東京五輪で金メダルに輝いた日紡貝塚主体の全日本女子バレーボールチーム。エイボン女性賞は、女性の地位向上に功績のある女性を顕彰するために、化粧品メーカー、エイボンが主宰してすでに34年の歴史のある事業だが、個人ではなくチーム、それももはや解散して今はないチームに与えられたのはこれが初めてだろう。あれからおよそ半世紀。引退した元「魔女」たちは、その実ちっとも引退なぞしていなかったのだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 私は今回からエイボン女性賞の審査員を引き受けたが、審査員のひとりに、柔道家の山口香さんがいる。低迷の続く日本柔道界のなかで、88年ソウル五輪で銅メダルを日本にもたらした女子柔道界のスター、「女姿三四郎」と呼ばれる女性である。84年の世界選手権では金メダルを獲得し、日本女子柔道史上初の快挙と言われた。まぢかで接する山口さんは楚々(そそ)とした小柄な女性だが、このひとが全日本柔道連盟の女子ナショナルチームの暴力問題告発を支援したときの凜(りん)とした姿勢は、記憶に新しい。山口さんには「日本柔道の論点」(イースト新書)という著書がある。 同じく柔道家で研究者、溝口紀子さんの「性と柔(やわら)−女子柔道史から問う」(河出ブックス)は、目からウロコの柔道史。講道館の創始者、嘉納治五郎は女子柔道を推奨したのに、その後の講道館後継者たちは女子の競技柔道を長きにわたって禁止し、女子の競技柔道が始まったのは海外で、それに日本女性が参加できるようになったのは最近になってからのことだとか。へええ、知らなかった、という事実がぼろぼろ出てくる。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ それだけでなく、身体接触の多いスポーツ業界には、セクハラも多いそうだ。指導者はもしかしたら「愛のある指導」とか思いこんでいるかもしれない。その危うさと男のカンチガイを、社会学者、牟田和恵さんの「部長、その恋愛はセクハラです!」(集英社新書)はうまく解き明かしている。 ============== 筆者は上野千鶴子、福地茂雄、西加奈子、苅部直の4氏です。 ============== ■人物略歴 ◇うえの・ちづこ 東京大名誉教授、認定NPO法人「ウィメンズアクションネットワーク」理事長。「おひとりさまの老後」など著書多数。 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリック してね
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
P-WANのバナーのトップページのリンクはこちらから。