みどりの一期一会

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橋下市長再選 冷めた民意の声を聞け/市政、空転させただけだ/「信任されたと言えない」の声も

2014-03-25 21:35:49 | ほん/新聞/ニュース
3月23日の日曜日に投開票された大阪市長選。

投票率はわずか23・59%。4人に3人が投票に行かなかった。
予想通りの低投票率で、選挙費用6億円をドブに捨てたようなものだ。

民意が自分あることを出直し選挙で示して、
「都構想」のゴーサインがほしたかった橋下氏だけど、
大阪市民がそっぽを向いた結果になった。

そろそろ「はだかの王様」であることに、気
づいたほうがいいんじゃないかしら。

って、とっくに気づいていらっしゃる、
「信任されたと言えない」ってこともね。

  【社説】橋下市長再選 冷めた民意の声を聞け  
2014年3月25日 中日新聞

 混迷からの出口はさらに遠のいたのではないか。橋下徹氏が出直し大阪市長選で再選されたが、議会との溝は広がったまま。民意は「喧嘩(けんか)戦術」に冷ややかだった。双方とも話し合いに返るべきだ。

 橋下氏はこれまで、既得権益層を「敵」に見立てて攻撃する手法で人気を集めてきた。今回も、大阪都構想を止めたければ僕を落とせばよい、という論法で出直し選を仕掛けたが、有権者の反応は冷ややかだった。

 投票率はわずか23・59%にとどまった。逆に、白票などの無効票が投票総数の13・53%も占めた。

 主要政党が対抗馬を擁立せず、「独り相撲」を取らされる形ではあったが、民意を人質に取るような選挙に突っ走った「橋下流」に、民意がそっぽを向いたことを示している。

 議会の抵抗で行き詰まった都構想を推し進めるべく、市長だった橋下氏が自ら仕掛けた出直し選だった。再選された橋下氏は二十四日の記者会見で「大阪都構想が賛成されたとは思っていないが、住民投票をする信任は十分得た」と述べたが、有権者が、議会軽視を認めたわけではない。

 一方、不戦敗を決め込んだ主要政党にも、市民不在の不毛な政争を招いた責任はある。橋下氏の乱暴な挑発を「大義がない」とかわす理由も分からぬではないが、有権者は「戦いたくても、橋下氏に勝てる候補者がいないのでは」と見透かしたであろう。

 大阪都構想を掲げて前回二〇一一年の市長選で橋下氏が圧勝したのは、府と政令市の二重行政を改め、時代にふさわしい役所につくり直す、という問題提起が幅広い支持を集めたからだ。

 野党が都構想に賛同できないというのであれば、高齢化が進む巨大都市の将来について、説得力のある対案を示して論戦を挑むべきだ。かみ合わぬ主張をぶつけ合うだけでは、有権者の政治不信を招くだけであろう。

 選挙は民主主義の土台だが、当選すなわち白紙委任ではない。異論をねじ伏せるために選挙を仕掛けるという形だけの選挙尊重がまかり通れば、選挙制度に基づく民主主義は機能不全に陥る。

 直接選挙で選ばれる首長が強い権限を持つからこそ、独立した議会にチェックを託すのが地方自治の二元代表制である。

 当選を口実にした力業は、選挙制度を傷つけるだけだ。膠着(こうちゃく)状態の出口を探すために、双方とも話し合いの席に戻るべきだ。



  社説:橋下市長再選 市政、空転させただけだ
毎日新聞 2014年03月24日 

 23日に投開票された出直し大阪市長選で、橋下徹前市長が再選を決めた。投票率は23.59%で、橋下改革への期待から60%に達した2011年11月の前回選を大きく下回り、大阪市長選として過去最低となった。

 議会の抵抗で行き詰まった「大阪都」構想実現の手続きを進めようと橋下氏が仕掛けた選挙だが、低調な投票率は、有権者が冷ややかに受け止めた表れだ。

 世論調査では、出直し選に6割が反対だった。都構想への賛否は拮抗(きっこう)し、多数が慎重な議論を望んでいる。拙速を避けて、内容を充実してほしいというのが民意だろう。

 唐突で乱暴な手法に市議会野党が反発し、有力な対立候補は出なかった。選挙で都構想に市民の関心や期待が高まったと言えず、再選されたからといって、橋下氏が野党多数の議会を動かせるわけでもない。約6億円の選挙費用を使いながら市政を空転させただけではないか。

 大阪府と大阪市を統合再編し、二重行政を解消するという都構想は、橋下氏の最大の公約で、来春の移行を目指している。その中身を定める協定書を作成する協議会で、橋下氏は再編案を一つに絞り込むよう提案したが、市議会野党の公明、自民、民主、共産が「議論が不十分」と反対した。選挙で民意を得て、それを後ろ盾にして議会に同意を迫る手法を選び、選挙戦では、協議会から反対派議員を外す考えも示した。

 「大阪都」を実現するには、協定書を完成したとしても、府・市議会の承認を得たうえで、大阪市民を対象にした住民投票で賛否を決める必要がある。橋下氏は住民投票まで手続きを進めたい考えだが、自ら代表を務める大阪維新の会は両議会とも少数与党だ。橋下氏の主張を議会が認める保証はなく壁は高い。

 橋下氏は既得権益層を敵に見立てて攻撃することで支持を得てきたが、この政治手法も限界にきたのではないか。来春は府・市議選が予定されている。選挙をにらんで議会との対立が続けば、市民不在の空虚な政争と受け取られてしまうだろう。

 出直し選で野党は候補擁立を見送ったが、候補を立てて都構想の是非を争うべきではなかったか。政策論争のない選挙戦となり、有権者に選択肢を与えられなかったのは残念だ。

 市長と議会はいずれも選挙による民意を代表する。市長は議会の反対意見にも耳を傾け、協議を尽くして合意形成を図らねばならない。

 「大阪都」になれば住民にどんなメリットがあるのかなど具体的にわからないことは多い。構想を練り上げるためには期限を切らず、議論を積み重ねるしかない。橋下氏に求められるのは議会との丁寧な対話だ。 


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  ◆政治 市議会各会派「低投票率は有権者の判断」  
 2014.3.23 NHK

今回の市長選挙の結果について、大阪市議会の会派の反応です。

公明党大阪市議団の待場康生幹事長は記者会見で、「今回の選挙は大義なき選挙であり、候補者を擁立して戦う選挙でもない。投票率を見れば、市民が選挙の実施に否定的な態度を示し、賢明な判断をしたことが分かる。ことし2月に、橋下氏がわが党を批判したことは、大変重い発言で忘れられない。あす以降、橋下氏がどう対応してくるかを見なければならないが、協力関係を元に戻すことはできない」と述べました。

自民党大阪市議団の柳本顕幹事長は記者会見で、「投票率が今までにない低さとなったが、われわれがこの間言ってきた、意味ない、大義のない選挙だということに対して、多くの有権者の皆さんが賢明な判断をし、同調した結果だ。今回の選挙結果を受けて、われわれの対応は基本的には変わらない。橋下氏自身が、子どもじみた対立を前面に打ち出しすぎたのではないか」と述べました。

民主党系の会派、「OSAKAみらい」大阪市議団の奥野正美幹事長は記者会見で、「今回の選挙は、まさに身勝手な自分本位の選挙であり、あえていえば『許せない選挙』だ。橋下氏はこの2週間、大阪都構想がいかにいいものかと街頭で説明したが、その内容は根拠や裏付けが薄く、短絡的だった。投票率が低くなったことで、市民の一定の意思が示されたと思う」と述べました。

共産党大阪市議団の山中智子幹事長は記者会見で、「自分の考えどおりにいかなかったら選挙をやればいいという、公金を私物化して、選挙をおもちゃのようにする橋下氏の手法に対し、市民が『それは許されない』という意思を示したものだ。橋下氏は、反省すべきは反省し、合意形成を大切にすることが重要だと気付くことを切望する」と述べました。


  大阪市長選:色あせた看板「信任されたと言えない」の声も  
毎日新聞 2014年03月23日 

 「橋下ブームはもう去った。政治手法が未熟だ。政治家として行き詰まる終わりの始まりかもしれない」。橋下徹氏(44)=日本維新の会推薦=が大阪市長再選を決めた23日、維新国会議員団の幹部は橋下氏を辛辣(しんらつ)に批判した。

 23日投開票された出直し市長選。投票率は23.59%(前回60.92%)と、同市長選で過去最低だった。当日有権者数は211万4978人。主要政党は対抗馬擁立を見送り、橋下氏の独り相撲が際立った。

 維新の松野頼久国会議員団幹事長は23日夜、「各党が意図的に候補者を立てず、低い投票率に終わったことは遺憾だ。有権者を投票所から遠ざけた各党に猛省を促す」とのコメントを発表した。だが、維新の当選1回の衆院議員は「投票率が30%を下回ると信任されたとは言えない。なんのための選挙かとなる」と失望を隠さない。

 低投票率も加わり選挙戦の勝利が党勢回復につながるという見方は皆無だ。橋下氏の存在感が低下し続けるなか、維新は結集軸を失い、将来像を描けなくなりつつある。

 維新は橋下氏の発信力を頼りに国政選挙を戦ってきた。しかし、都構想が進まず橋下氏の国政への関与は薄まる一方だ。橋下氏の不在を埋めるはずの石原慎太郎共同代表も、トルコなどとの原子力協定をめぐり、党内に混乱を招いた。党をまとめる指導力が見当たらず、存在感を示せない。若手議員は「二枚看板が色あせ、八方ふさがりだ」と嘆く。

 維新の状況に他党も距離をとりはじめている。橋下氏と結いの江田憲司代表は両党が合流した後に民主党の一部を取り込む野党再編を構想している。しかし、結い幹部は「再編への動きは遅れる。維新が走っている部分があったが、もう少し状況を見極めた方がいい」と語り、維新の動向を見定める考えを示す。自民党の河村建夫選対委員長は23日夜、都内で記者団に「起死回生のための選挙だとしたら、思惑通りにいかないだろう」と指摘した。


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3月24日(月)のつぶやき

2014-03-25 01:13:17 | 花/美しいもの

河津桜は満開ちかし。においうちわのきはチラホラ/名古屋マリオット・アソシアでお泊まり。 goo.gl/8idz4i


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