熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

ポアンカレ予想

2007-10-23 14:48:50 | Weblog
NHKスペシャル「100年の難問はなぜ解けたのか ~ 天才学者 失踪の謎 ~ 」を見ました。

人類が長年、問い続けてきた謎に大きく迫るヒントが去年見つかりました。
百年もの間、誰も解けなかった数学の難問「ポアンカレ予想」が証明され、宇宙がとりうる複数の形が初めて明らかになりました。
世紀の難問を解いたのはロシアの数学者グリゴリ・ペレリマンです。
その功績により、数学界最高の栄誉とされるフィールズ賞の受賞が決まりましたが、彼は受賞を拒否し、数学の表舞台から消え去りました。

サスペンス調で始まるこの番組。
「ポアンカレ予想」にはこれまで、幾多の天才たちが魅了され、人生のすべてを賭けて挑み、そして敗れ去ってきました。
数学と言う難しい問題を、数学者の人生という観点から見つめ直した優れた番組です。

ペレリマンがその栄誉に背を向け、姿を消したのはなぜか。数学者はなぜ難問に挑み続けるのか。
ポアンカレ予想が解けるまでの百年にわたる天才数学者たちの格闘のドラマを追い、ともすれば取りつきにくい純粋数学の世界と数学者たちの数奇な人間模様を描いています。

数学について素人の私でも、楽しんで番組を見ることができました。

天才数学者の中には、「ポアンカレ予想」について一定の功績を挙げた後、他の研究テーマへ移っていた学者と、引き続き「ポアンカレ予想」に取り組んで日の目を見ることなく生涯を終えた学者とがいました。

私が研究者時代に体験したことですが、各研究者には一定の役割が与えられているような気がします。
つまり、ある研究テーマを一定の水準まで成し遂げた後、別の研究者がそのテーマを引き継ぎ完成させていく、これが各研究者に与えられた役割ではないかと、言うことです。

経営者にも同様なことが言えるという話を聞いたことがあります。
創業者が事業を立ち上げ、従業員100人規模の会社に成長させた後、企業が不調になり倒産したという事例で、創業者のビジネススキルが従業員100人以上の組織に見合ったものではなかったというケースがかなりあったそうです。

これは、経営者の役割がある程度の規模までで(または、ある程度の年数まで)、それ以降は別の経営者に委ねるべきであったということです。

そうは言っても、客観的に、冷静に、自分の能力・役割を見極めることは困難です。
自分を過大評価、過小評価することなく、一歩一歩前進して行きたいものです。


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