熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

科学分野でも開く日中の差

2019-05-06 15:29:22 | Weblog
2015年~17年の質の高い科学論文の国別シェアで、中国が理工系の151研究領域のうち71領域で首位を占めていることが、国立研究開発法人「科学技術振興機構」(JST)の分析で分かったそうです。

残りの80領域は米国が首位で、最先端の科学研究で米中両国の2強体制が鮮明になりましたね。

一方、日本は上位5位以内の研究領域の数が約20年前に比べ激減しており、相対的に研究力が低下している現状が浮き彫りになりました。

論文は他の論文に引用される回数が多いほど注目度が高く、優れているとされています。

JSTはオランダの学術出版大手エルゼビアの論文データベースを使い、引用回数が3年間の平均で上位10%に入る論文群を分析しています。

中国が首位なのは、工学や材料科学、計算機科学の基礎となる数学などの分野に多かったそうです。

中国は約20年前には上位5位以内に入るのは2領域のみだったが、約10年前には103に急増、最近は146とほぼ全領域を占めるまでになっています。

米国は中国に抜かれた領域も多い半面、生命科学分野の大半などで首位を堅持しています。

一方、日本は約20年前は83領域で5位以内だったが、最近は18領域に減少しています。

JSTの伊藤裕子特任研究員は「2領域での3位が最高という日本の現状には驚いた。質の高い論文の本数がこの20年で世界的に増加する中で、日本の研究力が世界の伸びに追いついていない可能性もある」と指摘しています。

文部科学省の大学への研究費削減が続いている現状では、当然といえば当然の結果ですね。

山中教授や多くの研究者が指摘しているように、大学の研究者が有期雇用、すなわち派遣研究者では将来不安があって研究に没頭できませんね。

研究について素人な政治家が口出しするので、日本の研究レベルは低下の一方です。

こんな政治でいいのか。






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