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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

こうもり傘

2013年06月15日 | 日記


きのうから久ぶりの雨である。畑の野菜たちの待ちに待った恵みの雨だ。きょうは霧雨のようなしとしとした雨が明け方から降り続いた。雨とともに気温も下がった。きのう32℃と、堪らない暑さだったが、きょうは24℃と8℃も下がっている。だが、この気温が平年の気温である。

梅雨の蝶たまたま迷い来て黄なり 久保田万太郎

傘の起源は古代エジプトの貴族が使ったいう説があるが、本当かどうかよく分らない。布地に柄がついたのいものが使われるようになったのは、イギリスで18世紀の後半のことである。開いた形が蝙蝠ににているからとか、傘は被るものであるからカブリからコウモリと呼ばれるようになったという説もある。

その普及に弾みをつけたのは、細い鋼鉄製のU字骨の発明だ。これによって美しいシルエットを実現し、キチンと畳むことができ、雨の降らないときはステッキ代わりに用いることもできた。咸臨丸でアメリカに渡った福沢諭吉が、土産にこうもり傘を一本買ったという記載が『福翁自伝』にある。こうもり傘を使い始めたばかりのころ、道を行きかう人が傘を開くとお互いの傘がぶつかったり、雨をかけたりと大変な騒ぎになったという。こんなことが江戸の街で起きたら、「無礼者」とばかりに、切り捨てられることになったかも知れない。

この雨、もう少し降り続いて欲しい。

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