ズッキーニ

ズッキーニの花が咲き始めた。花が終わったところには、小さな実がついて成長を待っている。朝、畑を訪れると、ズッキーニの花が満開の笑顔で迎えてくれる。だが、咲いているのは実をつける雌花ばかり、花粉を供給する尾花は一足遅く咲く。したがって、一番に咲く雌花は受粉できないまま花を閉じる。この実は残念ながら十分に成長できずに、途中で腐って落ちていく。

ズッキーニを畑に植えるようになって5年になる。今まで栽培していなかった人も、植え始めた。キュウリに似た形をした実をつけるが、実はカボチャの仲間だ。20年ほど前には、山形でもズッキーニを栽培している農家はなく、スーパーや八百屋にも置かれていなかった。ラタトィユを作るために探し回ったが、デパートでようやく見つけた。一本200円という高価な野菜であった。畑を始めたとき、ぜひズッキーニを作りたい、いやズッキーニを作ることが畑を始める要因であった。ことしも、ズッキーニは収穫に向けて順調に生育している。