春の山菜は、山近くに住むものにとっては宝物のような存在である。だが、歳を重ねるにつれて山菜を採りに山に入る回数も減ってきた。春の味を堪能した山菜といえば、今年は花ワサビ、コシアブラ、ワラビ、シシウド、ウド、根曲がりタケなどを採ってきて、少しだけ食卓に乗せた。
先日の山の内から、柔らかいミズを採ってきた。茹で上げると写真のようなみごとなグリーンになる。切ってビニール袋に入れて、塩コンブをあえて数時間置くと、ミズにコンブの出しと塩味が絶妙にからんで、ビールの友になる。先日秋田の人が、ミズのこんな食べ方を話していたので実行してみた。あまりあっさりととした味で、山菜としてはイマイチと思っていたが、このアイデアでミズを見直した。水辺には、夏を過ぎてもミズが取れるので、長く楽しめそうだ。