向日葵
2015年07月03日 | 花

向日葵の花が咲いた。背が高く、茎の太い真夏のものではないが、蘂のありかや太陽を思わせる花びらは写真に撮ってみると実に堂々としている。メキシコ原産のせいかも知れないが、この花から立ち上がってくるのは西洋の香りだ。ゴッホが描いた花瓶に挿した向日葵の絵は、あまりにも有名である。例えば、
「日曜日の朝だ。地上の美しいあらゆるものの上に、この夏になって、まだかつてないほどのすがすがしい、柔らかい空が輝いている。窓は開け放たれ、庭の木の葉や花の上に太陽の光が明るく輝いているのが見える。私のためにうたってくれている鳥の声もいつものように聞こえる。時折、軒端に巣をつくっている岩ツバメがさえずりもせずにすっと飛んでゆく。教会の鐘はもう鳴りはじめた。遠近で鳴る鐘の音色を私はすっかり覚えている。」
ギッシングのこんな文章を文庫本のなかに見つけたときなど、庭に咲いている花のなかにあの向日葵の大きな花を思い出す。高浜虚子の句に、ゴッホを詠んだ句がある。
向日葵が好きで狂いて死んだ画家
今朝からテレビでは、ギリシャのデフォルトの話題が、これでもかというほど流されている。