スマホを買ってから3ヶ月が経過した。いろいろなトラブルも乗り越えて、どうにか安定して利用できるようになった。娘や孫とつながるライン。新聞のデジタル版も試すことできる。何より心強いのは、ワンノートの利用である。聞いたり、読んだり、見たりしたもので、これはというものを手当たり次第にメモ書きにして保存して置く。時おり開いて見ることができるので、いつもなら忘れてしまっている気になったことや、感動したことをいつでも思い出すことができる。
スマホの小さな画面のキーボードを叩くのは、この年になって一番苦手なことだ。上下左右、キーのタッチミスが日常茶飯事で、ストレスのもとになる。昨日、スマホと無線でつなぐキーボードを購入した。これなら、馴れているパソコンのキーボードと同じように扱えて快適だ。晩年の水上勉の知的生活を支えたのはパソコンである。水上勉は『電脳暮らし』という本のなかで、弱くなった目や手をカバーする様々な機材を使う苦労話を書いている。当時から見た電脳機器の進化は目を見張るものがある。しかも安く入手できるようになったことはありがたい。
私の購入したスマホは、いわゆる格安スマホである。今まで使っていたガラケーよりも月々の費用は安い。パソコンにない手軽さがいい。水上勉の『電脳暮らし』のなかに、河上肇の「貧乏物語」が取り上げられている。スマホの青空文庫を検索すると、この本もすぐに読むことができる。ありがたい時代になった。