屋根に雪が積もると、ヒヨドリがベランダにやってくる。春先にリンゴ、キュウイなどを置いたが気に入ったのか、旺盛な食欲を見せる。一度に食べる量はさほどでないが、半分に割ったリンゴなど3、4日でなくなっている。食べ物がなくなると他を探しているのかと思っていたが、またリンゴが置いてないか、確かめるように飛んで来て確認をしている様子だ。その様子に催促されて、キュウイを半分に割って置くと、これはリンゴより速い速度で食べ尽す。
リンゴもキュウイもなくなったベランダを、手すりに止まって探す様子を見せる。ふかし芋を半分に切って置く。どこかで芋を置くのを見ているのだろう。置いて数分も経たぬうちにやってきて、盛んに食べる。よほど気に入ったのか、食べた後もベランダの手すりに止まっている。一日の大半を芋のあるベランダの近くに居座り、気が向けばまた芋のところにきて食べる。大きくはないが、芋は一日でなくなる。おそらく毎日来るヒヨドリは決まった一羽だろう。とにかく注意深くて写真を撮ろうと少しでも近づくとあっという間に去って行く。
このあしたまぶしき雪に鵯の声 悌二朗