常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

台風一過

2017年09月18日 | 日記


午後3時ころになってようやく風がおさまってきた。雨はそれほど降った形跡もない。空にはお青空がのぞいている。散歩に出かけると、庭の花たちは、風に吹かれて大きく傾いている。日本列島を縦断するような台風であったが、この地方では強い風が吹いたものの、雨の量も少なく大きな被害は出ていない。

やはらかき陽をまぶたにす台風過 石川 桂郎

宮沢賢治の『風の又三郎』で、転校してきた三郎は、皆と遊ぶようになったが、川で鬼ごっこをしているうち雨になり風が吹いてきた。その夜、まるで台風のような風が、村で吹き荒れる。

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも、吹き飛ばせ
すっぱいくゎりんも吹き飛ばせ
どっどど どどうど どどうど どどう
どっどど どどうど どどうど どどう

家の前の栗の木の列は、まるで風と雨で今洗濯をするとでも云ふ様に烈しくもまれていた。空の雲はけわしい灰色をしてどんどん北の方へ飛ばされて行く。こんな風の中を一郎は学校へ行って、風で散らかった校内の掃除をした。そこで、先生から三郎が、さよならも言わず転校して行ったことを知る。「やっぱりあいづは風の又三郎だったな。」と一郎は独り言した。

コメント
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