常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

秋茄子

2017年09月04日 | 農作業

 
秋茄子は、成長期の初夏に比べて実の成長が遅い。そのため、皮に傷がついて、固くなっている。茄子漬にしても、コリコリとした歯ごたえで、美味とされている。しかし、ビニールハウスで採れる皮の柔らかい、小ぶりの茄子は値が張るが、食べ馴れると捨てがたい。「秋茄子は嫁に食わすな」という俚諺は、やはり嫁いびりの姑の発想であろうか。秋茄子が、言外に美味であることの証明でもある。

庭畑の秋茄子をもて足れりとす 富安 風生
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少壮吟士

2017年09月04日 | 詩吟


昨日、山形県吟剣詩舞道大会が、天童市民文化会館で開かれた。この大会の目玉として、全国少壮吟士会会長の清水錦洲先生、少壮吟士の横浜在住で尾花沢出身の小林雅鵬先生のお二方の招待吟詠が吟じられた。小林先生は李白「静夜思」、清水先生は藤井竹外の「海を望む」を吟じられた。大会は少年少女の吟詠から、研鑽を積んだ尚志吟、大会参加者のほぼ全員が登壇する一般吟詠から、コンクール入賞の優秀吟詠へと、なかに剣詩舞を交えながら盛り上がりを見せていた。そのピークに立って大きな盛り上がり見せたのが招待吟詠であった。

少壮吟士とは吟剣詩舞道振興会が、人材の育成を目指す制度で、この称号を得るためには全国少壮吟詠家審査全国コンクールに3度入賞しなけらばならない。さらに少壮吟詠家特別研修を受講して、はじめて少壮吟詠家として認められる。この道がいかに厳しいものであるかは、ネットで公開されている吟詠家のインタビューを見るとよく分かる。そして、吟剣詩舞の道へ入った人々を育成するという重責を担っていく。

今回、いわゆる少壮吟詠家の吟を、舞台の上で聞くのは初めての体験である。先ず、両先生に共通して言えるは、態度、所作の端正さである。声が十分に出せる姿勢を、吟じ始めから終りまで少しも崩すことなく、実に美しい姿を見せていただいた。声、発生、母音の響き、どの一つにも余分な力を入れずに、張りの部分が心地よく伸びきっていく。そして感情表現である。小林先生は、故郷の舞台で「静夜思」を吟じ、「頭を垂れて故郷を思う」のくだりで、誰の耳にも故郷への深い感情が込められていることが、聞きとれた、そんな吟じ方をされた。会場から、大きな拍手が起こり、聞く喜びに浸った瞬間であった。



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