常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

紅花

2019年07月05日 | 日記

お隣から紅花の切り花をいただいた。亡くなった母の墓前に飾って欲しい、と口上つきである。そういえば、失念していたが、今年も紅花が咲く季節である。紅花は清明に種を蒔き、半夏生のころ主枝の先頭から咲き始める。この花が末摘花と呼ばれる所以である。源氏物語の「末摘花」の条は、この花がモチーフになっている。

まゆはきを俤にして紅粉の花 芭蕉

奥のほそみちの旅で、芭蕉が紅花商人である鈴木清風を訪ねたのは、元禄2年5月17日、紅花の初摘み祝の翌日であった。清風は遠路をきた芭蕉をもてなしたであろうが、朝露の中で咲く紅花畑を案内したであろう。花の形を見れば、化粧道具の眉刷毛を連想することは容易である。

コメント (2)
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