梅雨明けが見えて来た。しかし梅雨の末期は南の暖かい空気と、大気に残る寒気がぶつかって不安定な気候になる。どこで起こるか分からないゲリラ豪雨、発雷や雹、洪水に土石流。どれも梅雨の末期に起こる現象だ。この一週間で、太平洋高気圧が勢力を増して、梅雨が明けていく。それまで、豪雨などが来ても、ステイホームでおとなしく待っているほかはない。しかし、夜間の激しい雨が去って、晴れ間が見えると、山中にはさらに深い緑が増す。そのなかをテクテクと歩くのが日課である。雨上がりのひと時は、季節の贈りものである。
梅雨明けをよろこぶ蝶の後をゆく 杉山岳陽