常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

蒜場山

2017年06月25日 | 登山


6月24日、好天に恵まれて、新潟県新発田市の加治川ダム上流にある蒜場山に登ってきた。いや登ったというべきではない。頂上のへの登山道が見える、烏帽子岩(1030m)の地点で登頂を断念、下山した。頂上まで、標高差で300m、1時間の地点であったが、チームには余力のある人、いっぱいの人が混じっていたが、全体を見渡したリーダーの決断であった。自分についていえば、体力を90%使い、果たして帰路の安全が確保できるか不安な状況であった。事前の情報で厳しい山行は覚悟していたが、事前の準備がいかに甘いものであったかを思い知らされた。本日の参加者7名、内女性3名。年間計画では、どの山もこなせる力を持つ人ばかりであった。



烏帽子岩の頂上からは、残りわずかな、登山道が見えている。あと千歳山一つの登りで、登頂に成功できることが期待できる気力がかすかではあるが湧いてきた。家に帰ってカメラのショット数を見ると27、いかに余力のない山行であったがこの一事でもわかる。レンズを谷側に向けると、どこまでも深くえぐられた渓谷にはわずかに積雪を残し、どこまでも深い谷だ。目測でざっと700mはあるはずだ。天気は幸運にも晴れだが、標高の低い新潟の山では、標高1000mでも暑く、冷風もめったに吹かない。急勾配の登り道に加え、とめどない汗が体力を否応なしに奪っていく。しかし、チームの結束力は強く、笑い声をあげながら、忍耐強く上を目指して頑張る。

途中で会った地元の登山者たちのフレンドリーな応対にも癒される。72、73の初老の二人が軽い身のこなしで、追い抜いていった。彼らが休んでいるところで追いつくと、日常の登山体験や新潟の山の見どころを教えてくれる。カットして冷やしたメロンを全員にふるまってくれた。
ヤマレコの登山情報を見ると、すでに6月23日の記録がアップされたいた。それによると、登りの標準タイムが5時間。若く登山に馴れている人にも、この山が難敵であることが了解できる。



登山を開始して3時間に近づいたころ、烏帽子岩のどっしりとした雄姿が目に飛び込んくる。この山行で初めて現れる鎖場だ。ヤマレコにあるような錆は目立たなかったが、急な登りを細心の注意を払ってその頂きに立つ。ここに来て、頂上への登山道がその姿を見せる。その先に構えているのは、山伏峰である。岩の上で話し込んだ二人組が、「じゃあ、頂上で待ったいるよ」と言って、頂上目指して登っていった。今年の山行のなかで、一番の難コースであるのは間違いない。

烏帽子岩への途中下山してくる人たちに逢ったが、3組ほどが烏帽子から引き返し、元気そうな若者も、「へとへとですよ」という言葉を吐く。こんな、状況もここで断念する引き金になったように思う。予想を上回る急な登り、汗が止まらないような暑さ、下山して冷静に判断すると、この決断は正解であったような気がする。蒜場山はかって鉱山で、採掘のレールが引かれ、この山に働く人たち入山したことは間違いない。だが、「米平新道」として登山道が作られたのは、加治川ダムができた後のことである。
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鍛える

2017年06月23日 | 日記


久しぶりに千歳山に登る。足の筋肉の衰えを防ぐことを目的にしている。あわよくば、この季節登山道で出会うヒメサユリを期待したが、残念ながらもう花が終わったのか、ひとつも見つけることができなかった。多分、半年以上も行ってないのだろうが、いつも出会う顔ぶれは同じであった。20人ほど会ったうち、半数が顔なじみの人たちである。自分とは違って、毎日登っている人たちだろう。その歩き方、目の光、笑顔など、随分以前に比べても変わりがない。これだけで山歩きを継続すれば、若さを保つことができる証しとなるだろう。

人は足から衰えると言われている。それ以前にあるのが心の問題である。昨年は散歩の延長に、千歳山を登ることは意識せずに登っていたが、もう今年は心を強く持たなければ、ただの散歩に終わってしまう。心のどこかに、きついことはやりたくない、という気持ちが住み着いている。結果として足が衰え、次第に山登りというきつい行為から遠ざかりつつある。「筋肉に引退なし」と、中高年からの筋肉生活を勧めているのは、理学療法士の田中尚喜さんである。70代になると、アイソメトリックのメニューを勧めている。

例えば、指を組んで左右に引っ張る運動、揺れる電車のなかで足を踏ん張る動き、など筋肉の長さを変えない筋肉収縮させる動作を紹介している。関節への過度なストレスを回避することで、膝の関節痛を起きにくくする。7月には、白馬三山への山行を計画している。この先何年、若い人たちに混じって山歩きが続けられるか。先のことはともかく、目先の計画を一つ一つこなしていくことを続ける。
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入梅

2017年06月22日 | 日記


こちらでは、昨日入梅が発表された。先ず目がいくのは、咲き始めたばかりの紫陽花である。花は咲きはじめから次第に色を変えて、七変化とも呼ばれる。紫陽花の花の色は、土壌のなかの酸度に関係があるという話を最近聞いた。一般に酸性度の高い土は、植物が栄養素を吸収するのを阻害して、野菜などの育ちを悪くする。その酸度を下げるために、カルシュウムを施すことが必要になる。ところが紫陽花のあの鮮やかな藍色を出すのは、酸度の強い土であるらしい。

詩嚢涸れ紫陽花の藍浸々と 山口 青邨



庭の隅に小さく咲くニゲラを見て、芝生の勢いに負けていよいよ小さくなっていくので、淋しい気がしていたが、散歩道の畑で、草丈80㎝に成長したニゲラを見つけた。しかも、ほとんど花は終わり、袋状で風船のような、実がかわいらしい。図鑑をみると、この果実をドライフラワーにするのが人気、とあった納得である。入梅の発表後、雨はさほど降らない。野菜畑にはちょうどいい雨であった。週末は、新潟の蒜馬山への山行を計画しているので、それが終わるまで梅雨の雨は待って欲しい。





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採れたて野菜

2017年06月21日 | 農作業


野菜作りをしていて一番楽しいのは、初もぎを迎える時だ。朝の冷え込みのなか、やっと成長してきた野菜たちは、ストレスをかかえながら、実をつける態勢に入る。そのため初もぎには、当然、曲がったキュウリやナスが入ってくる。しかし、その形態を補ってあまりあるものは、その味わいである。この季節の野菜はどれも皮が薄くやわらかい。やさしい春のひざしをうけて、その味にもどこかやさしさが感じられる。

揉まずして食ふる胡瓜や荒々し 相生垣瓜人

採りたてのキュウリを揉んで、酢の物して食べると、しみじみと初夏の季節を感じる。きのうから梅雨前線が北上して、今日は風交じりの雨となった。乾燥しずぎでストレスを感じたいた野菜たちには恵みの雨である。同時に、スベリヒユなどの雑草が、勢いを増す季節でもある。この地方の知恵に「ヒョウ干し」というものがある。梅雨の湿気を吸って大きく成長したスベリヒユをさっと茹でて乾燥させる。野菜の切れる冬に、これを戻して煮物する保存食だ。太陽を浴びた「ヒョウ」は、ひなびた田舎の味わいである。もちろん、新鮮なものをお浸しにして、辛子醤油で食べてもおいしい。
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キンシバイ

2017年06月19日 | 


庭にキンシバイやビヨウヤナギが咲く季節になった。この二つは、オトギリソウ科の低木で、同じ黄色な花を咲かせる。雌しべを見れば、両者の違いがわかる。長いのがビヨウヤナギで、キンシバイは中央に5本あるのみである。梅雨時に咲くので、この花が咲く頃、畑ではキュウリが少しづつ採れるようになる。いつの間にか、空には雲が広がり、風が強くなってきた。この地方の梅雨入ろも間近のようだ。

梅雨の月溝にこぼれし花匂ふ 水原秋桜子

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