ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

贈りびと

2010年04月15日 15時08分00秒 | 出会い
先日、ある人にリーディングしてもらったら
私は木・火・土・金など「五行」の中の「水」なのだとか。
柔軟で、誰とでも合わせられる一方、
人の影響を受けやすくて、好奇心旺盛。
色んな人に出会って、色んな人の影響を受け、
流れに任せて、流れることを楽しむ人生だと。
そういえば星座も蟹座で、水の宮だなあ。

確固としてぶれない軸を持つ人に憧れながら
影響を受けやすい私の軸は、ぶれてばかり。
時には、自分自身がこれまで出会ったすべての人の
かけらで出来ているような気がすることさえ。
でもそれがわたしそのものだから、それでいいのだと。

先日仕事のことでも書いたように、
自分では、ぼんやりとしか感じていなかったことを
初対面で、そこまで明確に指摘されてびっくりしたけれど
自分自身が再確認出来た気がして、何だかほっとして。

(桜もずいぶん散り透き、水面を流れる桜の花びら)

「どんな人との出会いからも、人は贈り物をもらっている」
それを、今までは後になって気付くことが多かったけれど
このところ、リアルタイムで実感出来るようになったみたい。
そもそも私が出会う方々は、どうして揃いも揃って
こんなにも素敵な贈り物を下さるのかしら。
本人は、意識していないかもしれないけれど。

それらは物質ではなく、決して失われることのないもの。
どれだけ年月を経ても、色褪せることのないもの。
生涯心の一番奥に、感謝と共に大切に抱き続けながら、
この先のわたしをずっと照らし続けてくれるだろうもの。
blessing(祝福)と呼びたい位、かけがえのないもの。

わたしはそれらを頂くのにふさわしい人間かしら。
わたしはそんな贈り物を出来たことがあったかしら。
そして、どれほどお返しすることが出来るのかしら。

まずは、それを頂くにふさわしい人間になって、
そしていつかは、その倍も3倍もの贈り物を
誰かに贈ることの出来る人になれますように。
それが様々な出会いの中を流れるわたしの人生の、
一番大切な意義、のような気がするから。

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歴史のめぐり合わせ

2010年02月23日 08時24分00秒 | 出会い
今わたしの職場に来てくれているインターンさんは、
旧東側出身の、穏やかな笑顔のほっそりしたドイツ人の女の子。
昨秋、ベルリンの壁崩壊から20年を迎えたけれど、
幼かった彼女は、その日を覚えていないのだという。
でも、ベルリンの壁があの日崩壊していなければ、
きっと、彼女とこうして出会うことはなかったはず。

そして彼女の前に来てくれていたのは、
中国系カナダ人の、チャーミングな女の子。
彼女のご両親は、天安門事件の後で
中国を脱出した、多くの知識人たちの一人。
彼女ともまた、おそらく天安門事件がなければ、
一緒に仕事をするなんて、ありえなかったはず。

(一気に春めいてきて、水仙も満開)

そしてそもそも、わたしの職場自体も
阪神大震災がなければ、神戸に出来なかったことを思うと、
ふだん、歴史とは無関係に暮らしているつもりでも、
こうして知らず知らずに、歴史に触れているんだなあ。
自由と希望の象徴のような事件だけでなく、
災いとしか言いようがないような事件ですら
こんな素敵な出会いを、もたらしてくれるんだなあ。
人生って、世の中って、不思議で、そこが素敵かも。

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楽しい収穫

2010年02月08日 20時48分00秒 | 出会い
昨日は友達に誘われて、ワンワールド・フェスティバルへ。
もう十数年も、出展者として参加してきた、
国際協力・交流関係の各種団体が集うイベントだけど、
今年は様々な事情で出展しなかったため、
初めて、ただの来場者として遊びに行きました。

(ステージで行われていた、インドネシアの民族舞踊)

これまでは、丸一日参加していても仕事だから、
自分のブースにはりつきで、疲れた記憶しかないけど、
のんびり、ひとつひとつのブースで話を聞いたり、
ステージを見たり、講演会に参加してみたり、
色んな国のお料理が並ぶ屋台で買い食いしたり、
フェアトレードの手作りの雑貨などを買物したりしたら
自分でも思いがけないほど、楽しめて。

(羊のお肉のサンドイッチ、おいしかったあ)

これまでは参加しながらも、こんなお祭りみたいなことで
どれだけの意味があるのかと、懐疑的だったりしたけど
こうしてみると、学生さんやシニアの方まで多くの人々が、
誰かの役にたちたいと、行動を起こしているんだなあ。
そして時には、こうしてお互いに交流しながら
楽しみながらやろうっていうのは、結構悪くないことかも。
来場者になって初めてそう思えたことが、今日の一番の収穫。

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オノ・ヨーコという人

2010年01月27日 21時34分00秒 | 出会い
先日テレビをつけた時やっていたのが、
たまたま、オノ・ヨーコさんのインタビュー。
発売されたばかりの彼女の新刊、
「今あなたに知ってもらいたいこと」を中心に
今の彼女の思いなどを話していて、
気になったので、早速買ってきて読みました。


わたしはどうも彼女のことを誤解していたみたい。
というより、何も知らなかったみたい。
今年77歳になるとは思えない、瑞々しい感性。
数々のバッシングや差別を乗り越えた、しなやかさと
それらすべてを包み込むくらいの、大きな愛。

彼女の根底にある、ピュアで、美しく、善なるものが
手に取った瞬間、湧き出てくるような、そんな本。
心の中で求めているのに上手く言葉に出来ずにいたものを
ぴったりの言葉で書き記してくれているだけでなく
彼女は、実際にそのように「生きて」きた人でした。

今更ながら、オノ・ヨーコさんという人に出会った感じ。
出会えて良かった、出会うのに間に合って、良かった。
美しい、美しいエネルギーに満ちた、この本のおかげで。

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苦しみはご褒美

2009年11月11日 22時13分00秒 | 出会い
先日録画しておいた「プロフェッショナル」という番組で
モスクワのボリショイバレエ団、唯一の外国人ソリストの
岩田守弘さんという方を知りました。

ロシアのコンクールで優勝までしてボリショイに入り、
ソリストにまでなりながら、役がもらえなかった不遇の時代。
舞台監督に直談判して、初めてもらった役は
着ぐるみを着て1分半、ステージを這い回る、
通常バレエ学校の生徒がやるような、屈辱的な猿の役。
周りの人はみな断れと言う中、彼は、やります、と。

その1分半の演技が評価され、役がつくようになったものの
166cmと、ロシア人ダンサーの中ではずば抜けて小さい為に
王子役などの花形が回ってくることは、決してなく、
道化や悪魔といった、「キャラクターダンス」の役ばかり。
それでも、道化なら道化で、世界一の道化を踊ると決め、
今ではボリショイになくてはならない存在なのだとか。


(神社の境内に散っていた、山茶花の花びら)

「苦しければ、苦しいほどいい」と、笑顔で言う彼。
悔しくて辛いけど、そういう苦しい時には
外からも内からも磨かれて、必ず成長できるから、と。
いいことが重なっている時は、結果は出るけど、
心が遊んでしまって、成長は出来ないものだから。
「役がもらえないとか、自分につらい時というのは、
だから逆にすごいご褒美、宝物だと思うんですね。」

そして常に自分に言い聞かせているのが、
「思い上がるな」という言葉なのだとか。

やっぱりどの道であれ、ひとつの道を我が道と定めて
極めようとする人は、すごいことをサラリと言うなあ。
苦しい時も成長できるから、ご褒美で、
上手くいったらいったで、当然うれしいから、
そんな人なら、どうしたって不幸になりようがない。
何が起こっても、そんな人生にはご褒美ばかり。
何だか人生の極意を、垣間見たような。

苦しみもご褒美、とよろこび、
順調な時も喜びつつ、思い上がらない。
それは口で言うほど簡単なことではないけれど、
本当のしあわせを見失わないために、
大切にこころに刻んでおきたい言葉となりました。

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