ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

丁寧に生きる

2012年03月24日 17時32分00秒 | 出会い
先日、駅前のイタリアンでランチしたら
2-3年ぶりくらいに行ったにも関わらず、
お店のシェフが覚えていてくれて、びっくり。
それ以前にも1-2回しか行ったこと、ないのに。
そのシェフとお話したことも、殆どなかったのに。

(そのシェフによる、絶品のアマトリチャーナのニョッキ)

まさか覚えてもらってるとは思わなかった。
お客様を大切にしてることが伝わってきて
やはり、気持ちのいいものだなあ。
それに比べてわたしは、と思うと冷や汗。
人の顔と名前を覚えるのが本当に苦手で
NHKの朝の連ドラ「カーネーション」の恵さん
「相棒」の鑑識の人だと気付いたのも、
彼の出番が終わる、わずか数日前だったり。

揮発性メモリしか搭載してないとはいえ
やはりこれだけ覚えないというのは、
一人一人の出会いを大切にしてないからだろうな。
丁寧に生きることを目指しているつもりで
実は大雑把だったことに気付かされたかも。
出会いと別れの、この春の異動の時期、
心を新たにして、努力してみよう。
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損した?

2012年02月21日 23時08分00秒 | 出会い
JR神戸線の電車は実によく遅れるけれど
先週以来、特にひどいのなんのって。
わたしが実際に出くわしたのだけでも
先週だけで、行きと帰りののべ6回。
先週は一度、寒い中30分近く待たされたし
朝、駅まで走ったのに電車が遅れて
1本後のと同じ時間になっちゃったり。

そのたびに、走って損したーと思うのだけれど
イライラと電車を待ちながら、ふと思った。
「でも、走らなかったとしても得はしてないな」
そう思うと別に、損もしてないのかも。
走ったおかげで、体はぽかぽかだし、
週末摂り過ぎたカロリーも多少燃やせたかも。
そもそも、自分ではどうすることも出来ない訳で。



だいたい、毎日時間通りに電車が来ることを
当たり前と思うからいけないのかもしれない。
以前イタリアを旅行した時、何のアナウンスもなく
電車は1時間以上遅れきたにもかかわらず、
乗客が平然としていたことを思い出す。
そして、それだけ遅れていても、
最後に歩いてきたおばあちゃんが乗り込むまで
電車は駅を出ようとはしなかった。

そんなこと考えてたら、イライラが収まって。
すぐに「○○して損した」とか思いがちだけど
「それをしなかったら、得してた?」と
これからは自分に問いかけてみることにしよう。
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言い訳しない女性たち

2012年02月16日 21時12分00秒 | 出会い
どういうわけか、このところ受信モード。
自分のまわりの人たちのすごさに
いちいち感心したり、刺激を受けたり。
仕事上人との出会いが増えたせいもあるけれど
既知の人のすごさに今更のように気付くことも。
今まで何を見てたんだか、今頃になって
わたしの中のアンテナが目覚めたみたいで
急に色々な人のすごさが分かるようになって。

特に多いのが、言い訳をせずに生きている女性。
赤ちゃんを出産して1か月も経たないのに
家族を連れて、エルサレムに転勤しちゃったり、
前日遅くまで多忙な一日を普通にこなして、
翌日に突然出産したかと思えば、
3か月もたたないうちに復帰しちゃったり、
小さな子供をおいて、海外から3度も
東北の支援にかけつけちゃったり、
契約の条件も聞かないで、2つ返事で仕事を受けて
行ったこともない国にあっという間に赴任しちゃったり。

(食べるのがもったいないようなチョコレート)

とてつもなく大変そうに思えることを
個人の事情を一切言い訳にもせず、諦めもせず
こともなげにやってしまう女性たち。
わたしには到底出来そうにもないだけに
何だかいちいち、感心してしまって。
ただただ、刺激を受けっぱなしで。

そんなタフでしなやかに生きている人たちに
次から次へと出会っているということの意味を
わたしはまだ、自分の中で咀嚼中。
そんな風にはとてもなれないけれど、
何かこの刺激をわたしの中で活かせないかと思う日々。
小さなことを大変なことに感じてしまう、
自分自身のキャパの小ささに気付いたことが
まずはその第一歩という予感だけが、今はあって。
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この世の息

2011年08月01日 22時19分00秒 | 出会い
一月ほど前、ふと新聞の広告欄で見かけて
なぜか心惹かれた本があって。
歌人夫妻が死に別れるまでの、相聞歌集。

その数日後、何となく録画した番組が
この世の息」と題された、
歌人夫妻のドキュメンタリー。
先日、ようやくその録画を観たら、
新聞の広告欄にあった本の夫妻と
同一人物だと分かって。

それどころか、はっと思い立って
朝日新聞の月曜版を引っ張り出してみたら
残されたその男性歌人は朝日歌壇の、
わたしがいいなあと思っていた選者の方。
今までは名前も覚えていなかったけれど。

偶然もあまり重なると、これも縁かと思い、
新聞で見かけた本「たとへば君」を読みました。
大学時代に出会った二人が恋をし、
結婚をし、家庭を築き、40年の年月を経て
そして死に別れるまでの、悲しく美しい軌跡。



乳癌でこの世を去る妻、河野裕子さんの
「長生きして欲しいと 誰彼数えつつ
つひには あなたひとりを数ふ」。
「手をのべて あなたとあなたに触れたきに
息が足りない この世の息が」。

その河野さんを支え続けた夫、永田和弘さんの、
「歌は遺(のこ)り歌に私は泣くだらう
いつか来る日のいつかを怖る」。
「最後まで決してきみをはなれない
早くおねむり 薬の効くうちに」。

40年の時を経て尚、痛いほどに惹かれあう魂の
切なさ、美しさに、涙することしか出来ず。
副題に「40年の恋歌」とあったけれど
死すら分かつことの出来ぬ二人の、恋歌でした。
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許せばいい

2011年05月28日 22時37分00秒 | 出会い
引き出しを整理していたら見つかった、
朝日新聞の、いつのか分からない切抜き。
子どもの何気ない名言を、募集したものらしく
山口県の河内友恵さんという方のもの。

息子さんが5歳の頃、何度怒ってもいたずらを止めず
ついにお父さん、堪忍袋の緒が切れて
「口で何べん言っても、たたいてもわからんのなら、
お父さんは一体どうすればいいんか!?」
そう怒鳴りつけたら、息子さんは
涙をぽろぽろ流しながら、こう言ったのだとか。

「許せばいい。」



かわいいとか、ほほえましいというのを超えて、
神さまみたいなことを言うなあ、と感心してしまって。
どうにもならないくらい頭にきても
そっか、さらっと許しちゃえばいいんだ。
黛まどか賞を受賞したのも、すごく納得。
これは、名言通り越して、金言かも。

今後「ああもう、どうしてくれよう」というような
怒りやイライラが募った時には、思い出さなくちゃ。
どうもしなくていい、ただ「許せばいい。」のだと。
脱力系超越派の、この言葉を胸でつぶやくだけでも
かなり、気が楽になりそうな気がして。
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