「わーなんか素敵な栞(しおり)が、いろいろあるよ」と,ある日、寺町通を歩いていたミモロが、ふと一軒のお店の前で足を止めました。

京都の風物や花、かわいい動物が描かれた竹製の栞。京都のお土産にちょっと欲しくなるお品が店先に。
店の中をガラス越しに覗き


墨、書、茶道具、骨董などの老舗が並ぶ文化薫る寺町通り。
このお店も、築100年以上という古い町家で、通りに風情を漂わせています。

ここで主に扱うのは、京都の長岡京市に拠点を置き、昭和43年に創業以来、長年茶道具を製造に携わる、竹工芸の「高野竹工株式会社」で作られた品々。かつては、「高野竹工芸店」として長年営業していたのを、平成19年に、雑貨や小物など幅広い品を扱うお店として、リニューアルオープンしました。
京都は、良質の竹の産地。寺社をはじめ、日本建築には、昔から竹垣や内装に趣をもたらすものとして、使われてきました。
もちろん、茶道の世界では、欠かせない竹。その清々しい趣から、日本人が好んで使った素材です。


まずは、茶杓、茶筅、ナツメなどの茶道を拝見した後、また店内をトコトコと見てまわるミモロです。

まっすぐで、しなやかな弾力が、竹の特徴。ですから、お箸には、とても適した素材です。
「わーいろいろな種類のお箸があるんだねぇ」

斑点模様の竹など表情豊かなお箸など、種類も豊富に並んでいます。

竹のお箸は、先端が細く、魚など食べる時などにとても使いやすいもの。
清々しい竹の風情も、食べ物を扱うものとして適しています。
「フーなんか、いい気持ちー」と、ミモロがうっとりしているのは、竹製の耳かき。

自分の耳に合った耳かきを見つけたいものです。
「これ美味しそうだねー」

蓮根の輪切り?
それは、組み合わせた竹材を使ったコースター。

自然の風合いも漂い、しゃれています。ほかの野菜のコースターも。
また箸置きの種類もさまざまに。

ミモロが、お店の中を見て回っていると、「気にいったもん、見つかりましたか?」と声が。

「ハイ、ステキなものたくさん見つけちゃいました。あのーひとつ聞きたいことがあるんですけど…」
「なんでっしゃろ?」
「あのね。お店の名前の『ばんてら』って、どういう意味ですか?」とミモロは首をかしげます。
「あ、それは、寺町のバンブー、竹屋ってことです」
「なるほどーフーム…それで『ばんてら』…。その理由を聞いたら、忘れられないかも…」と妙に感心するミモロです。
お店の中ほどには、竹印がずらり。

「ミモロ、ミモロ…」と自分の名前を探します。「残念ないー」。当たり前…。
竹印は、自然の竹の地下茎を使い、手彫りしたもの。だから、同じ名前でも、雰囲気に違い。、ひとつとして同じものはないので、まさに自分だけの印に。

*竹印は、インターネットからオーダーができます。2900円~。納品まで3週間ほど必要。
「あのミモロの名前で、竹印オーダーできますか?」「あの漢字で3字までなら、できますよ」
「えーっと、美諸…美裳呂…実茂炉…味盛炉…」といろいろ考えるミモロ。でも画数が多すぎませんか?
竹印は、お手紙の最後や、名刺に押したり、おしゃれな使い方をしたいもの。
(認印、銀行印、登録すれば、実印にも使えるそう。)
ざる、虫かご、団扇や傘の骨、尺八、ものさし、物干し竿、竹刀・・・・竹を使った品々は本当に数多く、日本人の生活や文化を支えた素材です。竹なしには、日本の文化はあり得ません。
「竹を使ったものって、たくさんあるよねぇー。おむすび包む竹の皮…焼き鳥の竹串でしょ、竹の子も美味しいよねー」ミモロの発想は、どうしても食べ物へ…。
今や、医薬品や化粧品の分野でも注目される竹。
その魅力と可能性は、語りきれないほど…また、いつか詳しく竹のお話を…。
御池通から寺町通りに入って、30mほど。京都みやげも、きっと見つかるお店です。
*「竹と木のお店 ばんてら」京都市中京区寺町通二条下ル妙満寺前町464 電話075-223-3883 11:00~18:00 不定休 インターネットのオンラインショッピングもあります。

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