京都に戻ったミモロは、「そろそろ梅が咲くころ…」と、枝垂れ梅などで有名な梅の名所「城南宮」へ。
京都駅の南側に鳥羽にある「城南宮」は、平安遷都の折、都の南の守り神として祀られた神社。ご祭神は、国常立尊(クニノトコタチノミコト)と八千矛神(ヤチホコノカミ)=大国主命、息長滞日売命(オキナガラタラシヒノミコト)=神功皇后の三柱を中心にお祀りしています。
ミモロは、大好きな大国主命をお祀りする社に参拝。
また、鳥居のそばには、伏見の名水10か所に選ばれた「菊水若水」という霊験あらたかなお水が。
「城南宮」は、方除けの神社としても有名で、社務所では、南の朱雀、西の白虎、そして、今年、東の蒼龍のお守りが登場。来年、北の玄武(亀)のお守りの登場が待たれます…。
ちなみに、京の都は、北に、上賀茂神社、東に、八坂神社、西に松尾大社、そして南に、ここ城南宮を配し、四方をしっかり守護しています。
さて、「城南宮」で有名なのは、枝垂れ梅と椿が咲く神苑。
今年は、2月18日から3月21日まで、「しだれ梅と椿まつり」が行われます。
「ちょっと早いけど、きっともう梅が咲いているはず…」と、楽しみに出かけたミモロです。
曇りのだった2月15日は、人影は全くなく、神苑を歩くのは、ミモロだけ。
「あーまだ梅が、全然、咲いてないよー早すぎたみたい…」と、梅林を見て、がっかり。
今年は、寒いのか、梅の蕾も固く、咲くには、もうしばらくかかりそう。
「う?でも、どこからかいい香りがする…」さすが鼻のきくミモロ。ピクピク鼻を動かして神苑の中へ。
「あったー。ほら咲いてるよー」と、「雲龍梅」という白梅が、見事に花を咲かせていました。
コロンとした花に、鼻を近づけて、クンクンと、その香りを楽しむミモロ。
よかったね、1本だけでも咲いてて…。この日、咲いていたのは、この1本だけでした。
城南宮の神苑は、伏見の清らかな地下水を引き入れた庭。
4月29日には、苑内の小川の畔では、古式ゆかしい曲水の宴が行われます。
平安時代末期、この辺りには、白河上皇が広大な鳥羽離宮を築かれ、院政の拠点に。その後、孫の鳥羽上皇が、離宮を拡張。平清盛ともゆかりのある場所。
離宮の庭は、『源氏物語』の光源氏の邸宅六条院、四季の庭をモデルとしたそう。それに因み、現在は、苑内に、『源氏物語』に登場する100を超す種類の植物が、植えられているそうです。
「えーあの白河上皇のお庭なんだー」というと、ミモロは黙り込んでしまいました。大河ドラマ「平清盛」を見て以来、白河上皇と聞くと、伊東四朗さんの顔が浮かび、あまりに上手すぎる演技が仇で、ミモロは、どうも白河上皇が怖いよう。テレビの影響大です。
さて、誰もいない神苑をトコトコ歩いてゆくと、椿の花に出会いました。
椿は、すでに花が終わったものや、まだ蕾のものなど、いろいろ。
苑内にお茶室が。
「寒いから、ちょっとひと休みしたいよー」と、ミモロも震えています。
そこでお茶室でお抹茶をいただくことに。自慢のマントとブーツを脱いで、お茶席に上ります。
「どうぞ、床の間の前へ」と促され、そこでお茶とお菓子をいただきます。
「梅が咲くと、本当に素晴らしい景色なんですよ。今日は寒かったでしょ」と、巫女さん姿の方が。
「ハイ、でも、ここでお茶とお菓子をいただいて、温まりました」と、ちょっとすましてお返事。
お茶室で、しばし寛いだ後、再び冷たい風が吹くお庭へ。
ブルブル…「帽子かぶって来ればよかったー」と、マントの衿を立てて、鳥居をめざし足早に歩きます。
帰りかけたミモロは、神社の鳥居の前に並ぶ和菓子に足を止めます。
並んでいるのは、春限定の「椿餅」2個500円。
創業68年の伏見の和菓子店「松甫堂(しょうふどう)」の品です。「今日は、本当に人がいませんねぇ」とご店主も、ちょっとがっかりした様子。
週末は、参拝客で賑わうそう。「椿餅は、「しだれ梅と椿まつり」の期間、神社の前で、販売しています。参拝のお土産に、ぜひ…」と。お店は、竹田街道沿いに。詳しくはホームページで。
モチモチした食感と小倉あんの味わいが口に広がる早春の和菓子です。
ミモロは、車の中で、ペロリと2個を独り占め。「おいしかったー!」
*「城南宮」の詳しい情報は、ホームページをご覧ください。京都市伏見区中島鳥羽離宮町7 電話075-623-0846 地下鉄、近鉄「竹田駅」から徒歩15分。
「しだれ梅と椿まつり」2月18日~3月21日 9:00~16:00 毎日15:00から神職による由来などのご案内も。
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