「松尾大社」の鳥居の前で、思わずヤサカグループの「四つ葉のクローバー号」に出会ったミモロとお友達。寄り道をしたので、慌てて境内へ。二人が「松尾大社」に来たのは、実は、「第32回 文化財防火・市民講座」に参加するため。



「ぎりぎりセーフだって~ホ~」と、ミモロは、空いている席に無事座りました。
この「文化財防火・市民講座」は、毎年、京都市消防局が、市民の文化財に対する愛護の意識と防火・防災意識を高めてもらうために開催しているもの。今年で、32回を数えます。開催場所は、市内の文化財がある寺社仏閣で、今年は「松尾大社」で行われたのです。
「松尾大社」は、京都でもっとも古いといわれる神社のひとつ。本殿や木造神像など、多数の重要文化財があります。
また、松尾山を含む約12万坪という境内をもち、重森三玲作の3つの庭でも知られています。
松尾大社の生嶌経和宮司のご挨拶や「松尾大社と文化財」のご講話や、京都市消防局予防課の世木課長の「文化財の防火・防災対策」のご講話を拝聴します。


文化財火災の多くは、放火によるもの。


「わー大切な文化財が燃えてる…」過去の火災の写真が次々に…。

そのためにも、多くの市民が、高い防火・防災意識を持って、歴史的な建造物や仏像などへ気を配ることが大切なのだと。
お寺や神社などでは、まずは「整理整頓」「ゴミなどの不浄物を置かない」ことに気を配るそう。
「それって、家庭でもいえるかも…家の周りをきれいにして、ゴミやよくわからないものを置かない…。おうちに帰って、お掃除しよう…」と、思うミモロです。
講義の後は、実際に神社の中を見学します。



重森三玲の3つのお庭も、次々に見学…。


大きな池のある「蓬莱の庭」で、立ち止まるミモロ。


ミモロがエサをくれると思ったか、または、ミモロ自体をエサと思ったか、たくさんの大きな鯉がミモロの前に集まってきました。「こんなにいっぱいだと、怖い…」と、後ずさりするミモロです。
重要文化財の本殿。室町初期の建造物で、天文11年(1542)に大修理が行われました。




大切な文化財が納まる本殿。ミモロも熱心にお話しを聞いていました。
「あ、お山の岩が丸見え…がけ崩れしないのかな?」と本殿裏の山を見上げます。

以前は、木が茂っていたそうですが、古い枝が多数落ち、本殿の屋根を痛めてしまうそう。それで木々を伐採したのだとか。
境内の中の見学も終わり、本日の市民講座は、終了します。

近年、大型台風の発生など、天候の厳しさが、文化財にも被害をもたらしています。大量の山からの水の流出、また強風による樹木の倒木なども…。気づかぬうちに、漏電していたり…。火災以外にも、さまざまな被害をもたらすことが…。「みんなでできることは、やらなくちゃね~」と、ミモロの防災意識は、高まったよう…
文化財の多い京都では、それらを守るためには、市民の協力が不可欠。
市民講座は、平日に行われるため、参加者の多くは、高齢者です。「もっと若い人たちや、観光で訪れた国内外の人たちも、参加できるような講座があるといいのにね~」と思うミモロです。
「すごくためになりました。どうもありがとうございました…」


今回、ミモロは、6月に行われた「文化財防災マイスター」研修とこの「文化財防火・市民講座」に参加しました。
実は、そこで渡された京都市消防局が編集した「京都の文化財ー文化財を火災からまもるためにー」というテキストが、充実した内容で非常に興味深いのです。「知らないことがいっぱい載ってるの…」と、夢中になって読んだテキストです。


「このテキスト、もっといろんな人に読んでもらいたい…」。市民講座や防災研修に参加しないともらえないのですが、ミモロは、2冊持っていたので、1冊、文化財が好きなお友達にプレゼントしました。
「もっといろんな人が読んでくれるといいのにねぇ~」と思うミモロです
雨の多い今年、まだ紫陽花も咲いていました。

「今から、京都にも台風来るのかな?」と、どんよりとした雲を見上げながら…。
沖縄、九州、そして東北や北海道など、日本全国で、すでに大きな被害を出している台風8号。
京都でも、それに備え、お寺や神社では、提灯を外したり、風で飛びそうなものを補強したり、さまざまな作業が進んでいます。
「おうちに戻ったら、ベランダの鉢植え、飛ばないように避難させなくちゃ…」と、ミモロも台風の接近に備えます。
*「京都市消防局」のホームページ。台風や地震などの情報は、「京都市防災危機管理情報館」をクリックするとタイムリーなものがわかります。

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