10月4日の土曜日の夜、祇園の大和大路通沿いのおしゃれなアートスペースをもつ「Sfera」で、茶筒の専門店「開化堂」のキャンドルホルダーの発表会が開催されました。
パリと姉妹都市の京都。そのつながりは、年々強くなり、京都のものづくりの技が、フランスで紹介されたり、京都の技術と、フランスのデザインのコラボで新しい製品が生まれたり、さまざまな活動が積極的におこなわれています。
今回のイベントは、Nuit Blanche Kyoto 2014 パリ白夜祭への架け橋ー現代アートと過ごす夜ーと題されたもの。
「わーロマンチック…すごく洗練された感じ…」と、ミモロが見てるのが、今回発表された真鍮や銅などで作られたキャンドルホルダーです。
円筒形の中に、小さなキャンドルが入れられ、そこからやさしい光がこぼれています。
「開化堂」は、明治8年創業の日本で一番長い歴史を誇る手作り茶筒の老舗。江戸時代までは、お茶は陶器製の入れ物に保管されていました。密閉性の高い錻力(ぶりき)製の丸い茶筒は、今や一般的ですが、「開化堂」こそ、その草分けなのです。
シンプルで無駄のないフォルムが、実に美しい「開化堂」の茶筒。蓋を茶筒の上に載せると、蓋の重みで、静かに下がり、ピタッと納まる…その技術の高さは、国内だけでなく、海外の人たちを魅了しています。
日本では、緑茶などを入れる茶筒は、海外では、紅茶やコーヒー、お豆、ハーブなどをいれる容器に使われるそう。
すでに欧米のインテリア雑誌などでも紹介され、ヨーロッパ各都市でのイベントに参加したり、海外でも高く評価されている日本の形です。
その美しい茶筒は、すべて手作りでひとつひとつ職人さんの技から生まれるもの。以前、ミモロは、「開化堂」の工房見学をしました。
「へぇーそうやるの…」
「開化堂」の主人、八木隆裕さんの技に見とれるミモロ。
「すごいね~」と、ただ驚くばかりです。
今回、発表されたキャンドルホルダーは、簡単にいえば、茶筒の蓋のない形。キャンドルがセットしやすいように、また光の放つ加減などで、浅めになっています。
さて、会場となった「Sfera」は、アートが香るスペースとして知られ、カフェやバー、デザインショップなどがあるビル。今回、会場となったスペースにも、モダンなインテリアが・・・。
ミモロも、シャンペンをいただきながら、アートに浸ります。
「あ、ミモロちゃん、お久しぶり・・・よく来てくれました・・・」と八木さん。
「以前は、お世話になりました・・・。素敵なキャンドルホルダーですね。中のキャンドルの光が、周りに反射して、いっそう輝いて見えます・・・」とミモロ。「そう、よかった・・・喜んでもらえて・・・」
会場内には、ミモロのお友達の姿も…。また、この夜、お友達になった方々も…。
「なんか芸術家さんや、お茶関係の方々も多いみたい・・・」京都で活躍する方々が大勢いらっしゃいました。
伝統技術の中には、後継者がいなくて、将来、存続が危ぶまれるものも。それは、現代のライフスタイルと合わなくなってしまい、売れ行きが減少したことから・・・。でも、ものづくりの町、京都の職人さんの技術は、すばらしく、このままなくなってしまうのは、まさに国家的損失。さまざまな技術をもつ老舗では、若い主人たちのネットワークも拡大し、協力し合って、海外への売り込みなどにがんばっています。「本物のすぐれた品を、長く大切に使いたい・・・」と思う欧米の人たち。
そんな人たちへ、京都のものづくりの技は、新たな活路を見出し始めているのです。
大量生産品とは、趣を異にする手作りの品々。「そういう品を生活の中で使うの、憧れちゃう・・・」とミモロは、「開化堂」の茶筒を見るたびに、憧れのまなざしを注ぎます。
*「開化堂」の詳しい情報は、ホームページで
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