哲学の道のそばにある浄土宗の「安楽寺」。静寂の中に佇む趣あるお寺で、春のツツジと秋の紅葉の時期だけ、一般公開され、普段は、立ち入ることができないお寺です。



ここは、法然上人の弟子、住蓮と安楽を開基とするお寺。その昔、後鳥羽上皇の女御だった松虫と鈴虫が、二人のの説く念仏の教えに感激し、出家をし、それが院の怒りに触れ、二人の僧は、死罪に。また法然と親鸞は、流罪となる事件の舞台となったお寺です。
その後、流罪から戻った法然のご遺訓で、延宝9年(1681)に、両僧の供養のために、この地に伽藍が建立されました。
さて、その由緒あるお寺に2010年に新築された客殿「MOMIJI椛」と、そして哲学の道沿いの「ギャラリー花いろ」などで、6月10日から14日まで、「アートピクニック哲学の道」という文化イベントが開催されています。


大きな木の梁など、古木の趣を活かした建物は、フリースペースとして、さまざまなクリエーターの個展、文化イベントなどに広く開放されているのです。
「アートピクニック」が始まったのは、10年前。安楽寺の伊藤あずみさんを中心に、地域のギャラリーの方や友人たちが、いろいろなアートを多くの人と共に楽しむイベントができたら…と始められたもの。

知り合いのクリエーターやお菓子などのショップらに声をかけ始めたアートイベントですが、特に注目したいのは、社会福祉施設など、障害をもつ人たちを支援する団体の作品です。


「わ~素敵~アートだね~」とミモロも夢中になる作品が並んでいます。
自由な発想で創られた作品…施設やセンターに通う人たちの情熱あふれた作品です。


「どれも素晴らしい~」とひとつひとつ作品を見て回るミモロです。
「京都市だけでなく、大阪や北海道から出品されているんですよ。毎年のイベントを、施設のみなさんがとても楽しみに、作品づくりに励んでくださってるんです」と、伊藤さん。
その作品の質は、ますますアップしているそう。


「ホント、すごい~」とただただ感心するミモロ。
今回参加されているのは、京都市山科障害者授産所「kyoto YJ Print],京都市ふしみ学園「アトリエ やっほう」、大阪の「ワークセンターとよなか」や「なにわの宮」をはじめ、いろいろな施設が参加して、その作品を展示販売しています。
「100円のくじ引きで、毛糸のかわいい飾りが当たるんだって…」

羊毛のワークショップなども開催されています。

「本当に、素晴らしい作品が多数誕生しています。これらは、作品を作る人たちを支援する施設の職員さんの力があってこそのもの…。みなさん、とても素晴らしい方々なんですよ」と伊藤さん。
施設に通う人たちの才能を、作品として表現し、多くの人に見てもらうこと…。それは、作る人の励みとなるのです。それを支える多くの人たちの働きは、決して見逃せないことです。



多くの愛にあふれたこのアートイベント。笑顔があふれた会場内には、穏やかでやさしい空気が漂っています。


「施設の方や職員の方にも楽しんでもらえたら…」と、伊藤さんの知り合いのネイルアーティストさんも、カワイイネイルをしてくれたり…。

美味しいクッキーやお菓子も食べられます。


「安楽寺の美味しいお水も飲めるんだよ~」

哲学の道沿いの「ギャラリー花いろ」



そして、ギャラリーカフェ「チェリー」など、哲学の道一帯をピクニック気分でアートを楽しみませんか?
安楽寺のお庭を眺めながらひとやすみ…。

アートと歴史に浸るひとときをぜひ…
*「アートピクニック 哲学の道」6月10日~14日 10:00~17:00 会場、法然院、安楽寺から白川通の間のエリア

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