京都のお隣りの滋賀県、南部の「湖南エリア」を訪れているミモロ。この地域は、奈良時代の古刹が集まっている仏像ファンなら、一度は訪れたい場所です。「常楽寺」「長寿寺」と、共に「湖南三山」とよばれる「善水寺」は、奈良時代元明天皇の勅命により、草創されかつて「和銅寺」と号したお寺です。

6月14日は、そのご本尊で、秘仏の薬師如来さまが、御開帳され、今回の御開帳の最終日に当たります。
平成13年に52年ぶりに御開帳され、以後、不定期に開帳が行われているのです。

さて、善水寺は、奈良時代に草創され、山中のお堂が、比叡山の最澄により「善水寺」として再興されました。
延暦年間に、比叡山を開創した最澄が、比叡山にお堂を建てようと、甲賀の地から木材を切だし、川を使って琵琶湖に流そうとしたところ、日照り続きで、川の水が少なく、流せません。そこで、山中の池に、比叡山の薬師如来を勧請され、雨乞いの祈願をされたところ、雨が降り、木材を琵琶湖対岸へと流すことができたのだそう。
その後、境内の霊水にて、桓武天皇の病気平癒が祈願され、境内の水を天皇に献上したところ、病が癒えたことから、「善水寺」の号を賜ります。

国宝の本堂は、焼失後、貞治5年(1366)に再建されたもの。中では、本尊薬師如来をはじめ、天平時代の金銅誕生釈迦仏地立像、平安時代作の四天王像、不動明王など、旧国宝で現在重要文化財の素晴らしい仏像、また鎌倉時代のイキイキとした十二神将などを拝むことができます。
御開帳最終日のこの日は、本堂に多くの参拝者が、薬師如来さまの扉が閉められるのを見守りました。
「りっぱな薬師如来さまだったね~。すごくやさしいお顔なさってた~」と、ミモロ。


本堂の脇には、百伝池が…その周りは、日本庭園になっています。
本堂の縁に座って、しばし鑑賞するミモロ。

じっとお庭を見つめているミモロのそばに、僧侶姿のクマが…

実は、ミモロ、このお寺にあるおみくじ発祥といわれる「元三大師」のお堂で、引いたおみくじが、なんと「凶」だったのです。

「あの~もっと、多くの方にミモロのことしってもらいたんですけど…どうしたらいでしょ…おみくじ「『凶』だったし…」と、「凶」のおみくじを気にしているミモロでした。「あせらず毎日、自分のなすべきことをやっていたら、必ず望むようになりますよ…大丈夫、大丈夫。ここのお水でお清めして、『凶』を祓っていけばいい…。今『凶』ということは、これからもっと毎日の暮らしに気を使って、謙虚な姿勢と仏様への感謝の心を忘れなければ、運気は上がるということです。大丈夫、大丈夫」

「はい、毎日、がんばります~」とミモロの表情には明るさが戻りました。

クマのお坊さんの法衣は、人間の法衣を作る方が、作ってくださったものだそう。なかなか人気者のお坊様で、「どうぞ一緒に境内で写真撮ってください」と、お寺の方に言われ、ミモロといっしょに…。
池のそばには、この寺の号の由来となった水が汲める場所があります。「ここのお水飲んで、お祓いしよう…」と

ミモロが、水のそばでウロウロしていると、お寺の方が、「ペットボトルもってらっしゃい」と。「あの~持ってないんですけど」とミモロがいうと、「あそこでもらえますよ」と仮設テントを指さして教えてくださいました。さっそくお友達とペットボトルを頂いて、お水を中へ注ぎます。


このお水は、地下50メートルからくみ上げているもの。「お薬を飲むときのお水になさっている方が多いんですよ」と。薬師如来さまのおそばのお水で、昔、桓武天皇の病気を治した霊験あらたかなお水です。
「きっとこのお水飲めば、厄払いになるね~」と。まろやかなお味のお水…ミモロの心を癒すお水です。
お友達と半日かけて回った「湖南三山」。すごく充実した時を過ごすことができました。

帰りは、琵琶湖の東側を車でドライブ。開放的な琵琶湖の景色を満喫。対岸には、夕陽をバックに聳える比叡山が…。
京都から、車で1時間ほどで、到着する滋賀県の湖南。ぜひ、足をのばしてみてはいかがでしょ。
*「善水寺」の詳しい情報は、ホームページで

ブログを見たら、金魚をクリックしてね~。ミモロより