京都から、車で約1時間の滋賀県南東部で、奈良時代の古刹めぐりをしているミモロ。次に訪れたのは、「長寿寺」です。


聖武天皇の時代、天平年間に良弁によって建立された勅願寺の「長寿寺」。
世継ぎに悩む聖武天皇のために、祈願したところ、子宝(のちの孝謙天皇)に恵まれたことから、後に、この寺を造営。皇女の誕生にちなむ子安地蔵尊を行基に刻ませ、本尊として祀り、以後、皇女らの長寿を願うことから、「長寿寺」と呼ばれるようになったそう。
本堂まで約200メートルにわたり、木々が茂る緑のトンネルが続きます。

道端には、さまざまな山野草が、可憐な姿で、参拝客を和ませています。

国宝の本堂は、天平年間に創建されたと伝えられ、貞観年間[859~877)に火災により焼失。同年間に再建され、現在に至ります。

「すごい、1000年以上たってるんだ~」そう、国宝ですから…。
正面、および側面は、各5間。屋根一重寄棟造。お堂をぐるりと回れる四面回廊という天台伽藍には、珍しい建物なのだとか。
本堂の中に入ったミモロ「中は、正堂と礼堂に分かれていて、奥深いね~」と。正堂の内陣にある春日厨子という秘仏であるご本尊の「子安地蔵尊」を安置するお厨子は、国宝。御開帳は、50年に1度だそう。「え~次はいつ?」2012年に公開されたらから、2062年かな?「う~無理…」と残念そうなミモロ。
他に、平安時代作の「阿弥陀如来坐像」「釈迦如来坐像」「丈六阿弥陀如来坐像」など重要文化財の仏像を参拝できます。

さて、このお寺は、創建当時は、七堂伽藍、廿四坊のりっぱな伽藍を持っていたお寺です。「常楽寺」同様、紫香楽宮の鬼門を鎮護する東寺(ひがしてら)なのです。
伽藍建築には、三重塔などが含まれますが、ここにも立派な三重塔が聳えていたのです。

昨日お伝えした「常楽寺」の三重塔に雰囲気がよく似た塔です。
本堂で、ゆっくり仏像を鑑賞、参拝したミモロ。「京都より、仏像がすぐ近くで見られるのがいいね~」と。
再び、参道を歩きながら、周囲の景色を眺めます。
聖武天皇の菩提を弔うために鎌倉時代に建立した多宝塔。

「あれ~かわいいものが並んでる~」ご住職の奥様が、訪れる人たちの心を和ませるために置かれた信楽焼きのお人形たち。


境内に咲く、数多くの山野草も、奥様たちが手入れをなさっているのだとか。
「あ、スタンプ押さなくちゃ~」

参拝後、山門のところでお茶をいただき、ひと休み。


*「長寿寺」滋賀県湖南市東寺5-1-11 0748-77-3813 入山料500円 9:00~16:00 交通/JR草津線「石部駅」から車で7分。

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