鴨川沿いの川端通、丸太町を北に上がったところに、超立派なモダンな建物があります。


車で、よく川端通を通る人も、ここがなんの建物か、ご存知の方は少ないかも…。ミモロは、ある日、思い切って中に入ってみることに…。
ここは、「京都大学 稲盛財団記念館」です。2008年に竣工した建物で、京都大学に、稲盛記念財団から寄贈されたもの。



正面の大きな自動ドアから中へ。そこには、広いロビーが広がります。
「どこに行ったらいいのかな?」とミモロは、ロビーに立って辺りを見回します。
向かって左側のお部屋にレセプションがありました。そこは「京都賞ライブラリー」。


「いらっしゃいませ。どうぞ,中の展示をご覧ください」と、丁寧に…。
「あの~ここ、どういうところなんですか?見学できるんですか?」わけもわからず入ってきたミモロです。
「はい、ここは「京都賞」に関係する展示をしているところです。でも、いろいろな写真や映像でよくわかるようになっているんですよ」との説明が。「はい、あまりに立派過ぎて入っていいか悩みました」とミモロ。「そうですね。ちょっと入りにくいかも…」
さて、「京都賞」というのは、パンフレットによると『科学や文明の発展、また人類の精神的深化・高揚に著しく貢献した方々の功績を讃える国際賞です』と。
毎年、先端技術・基礎科学・思想・芸術の各部門に1賞、計3賞が贈られます。毎年、11月に授賞式があり、受賞者には、ディプロマ、京都賞メダル、および5千万円の賞金が各受賞者に贈られます。
そもそも「京都賞」は、京セラの創業者、稲盛和夫さんが、会社創立25周年の時、人類の発展と平和に役立つことをしたいと、その当時、所有していた私財の内、約200億円を投じ、創設したもの。
「京都賞ライブラリー」には、受賞者の紹介パネルや、作品、寄贈品などのほか、受賞者のメッセージなどが映像で放映されています。



「あ、ips細胞の山中伸弥教授。志村ふくみさんのパネルもある」
すらりと並んだ受賞者の写真…

歌舞伎の坂東玉三郎さん。ファッションデザイナーの三宅一生さん。建築家、安藤忠雄さんなどの写真も


さて、大きなビジョンには、受賞者の未来へのメッセージが映し出されています。

館内には、いろいろな展示が…。


「これなんだろ?」とミモロが一番関心を示したのは…




初代ダイナブックの紙製のモッグと宣伝ポスター
今では、当たり前の品も、初めはこんな形で構想されていったのです。
棚には、受賞者の寄贈品や愛用の品なども。


「わ~りっぱなメダル~ピカピカして宝石も入ってる~」と、ミモロの目をくぎ付けにした「京都賞メダル」。

文化勲章受章者の彫金家、帖佐美行氏によってデザインされた『楠』が描かれた20Kのメダルで、周りには、京セラが開発したイナモリストーンと呼ばれる再結晶エメラルドとルビーが贅沢にはめ込まれています。

「重いのかな~」とミモロ。メダルの重量より、それを授与された栄誉と責任の方が重そうです。
ライブラリーの奥は、映像ステーションになっていて、そこでは、京都大学が保有する記録映画の放映などがされます。

広々した贅沢なスペース。ちょっと立ち寄ってみては…。

「また、遊びに来ま~す」とミモロ。
きっと、なんの建物だろうと思っていた方…ぜひ、行ってみてください。
*「京都賞ライブラリー」京都市左京区吉田下阿達町46 075-753-7741 開館時間10:00~16:00 日曜・月曜・祝日休館 入場無料 京阪電車「神宮丸太町駅」から徒歩5分

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