3月に文化講座で訪れた中京、衣棚通にある「ちおん舎」。

文化講座はそのお座敷で開催されました。
ミモロは、文化講座が終了した後に、ミモロは、その町家の中を案内していただくことになりました。
「このお皿、どこかで見たことある…もしかして…バーナード・リーチの作?」とミモロ。

「そうです。よく知ってますね~」と、ミモロを案内してくださるのは、ここの17代目のご当主、西村吉右衛門さんです。
「ほかにも河井寛次郎などの作品もありますよ~」と。民芸を代表する陶芸家の作品が、さりげなく飾られています。
床の間にも立派な御軸がかかります。

「すごく広い町家・・・・」
そう、衣棚通の西側に12間という大きな間口を構える西村家の旧宅なのです。
「京都の町家って、間口狭くして、税金少なくしてたんでしょ…それなのにすごい~」と、まさに大店になると、間口にかかる税など恐れるに足らずだったのかもしれません。
敷地内には。母屋のほかに、茶室、蔵などがあり、それをつなぐように、庭が趣を添えています。
母屋の座敷は、大正4年に大正天皇ご即位の大典に際し、貴賓の宿所になったそう。

格調高い設えです。
「お雛様の御軸もある…」3月のお軸はお雛様…。

「すごいお家なんじゃないの~」とミモロは、小さな声で…
この町家を所有するのは、「株式会社千吉商店」。そのご当主の家柄は、京都最古の商家といわれる千切屋一門西村家。そもそも奈良時代から南都で、春日神社や興福寺の祭事などの折に供える「千切花の台」を製作、奉納していたと。平安遷都の際は、都を造営するために、京都に移り住み、応仁の乱後に、初めて法衣業を三条室町で始めたそう。以来、長きに渡り、法衣を商うことに。ここがある「衣棚通」という名称は、この辺りに、法衣を扱う業者が多数集まっていたことに由来するそうです。
「わ~すごい歴史あるお宅なんだ~」と、やや緊張しながら歩きます。
「2階もある...」古い階段が上へと続いています。

「奥に土蔵がありますから、そっち見ますか?」と西村さんに連れられてミモロは奥へ。

「やっぱりりっぱなお蔵…」
「ちおん舎」のホームページによると、「これらの建物は、京町家に邸宅系の座敷意匠が導入された初期の例で、こうした傾向の契機に、大正御大典があったことをうかがわせる事例として、近代京町家の歴史上、重要な意義を持つ」と説明がありました。
建物は、明治、大正・昭和に渡り、その時代に即して増築、改築されていったもの。

現在、この格調高い町家では、さまざまなイベントやおけいこが行われています。
お茶室では、裏千家の茶道の、お座敷では香道や書道のお稽古が…。
また多目的スペースとして、講演会、会議、同窓会などに利用されているそうです。
コンサートや落語会、展示会にも貸し出されています。
「京都って、こういうところでいろいろな習い事ができるのってホントいいよね~」とミモロ。
学習意欲もアップしそう。
京都には、さまざまな一般利用ができるスペースがいろいろ。
「そう町家だけじゃなくて、お寺でもいろいろやってるよね~」
「また、なんかの講座でお邪魔すると思います」と、ミモロは、ご挨拶してお家へと戻りました。

*「ちおん舎」の詳しい情報はホームページで

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