昨日は、上野西洋美術館で開催中の「憧憬の地 ブルターニュ展」を、夫と一緒に見てきました。
『19世紀後半から20世紀はじめにかけ、モネ、ゴーガンら多くの画家たちがフランス北西端のブルターニュ地方を訪れ、この地を作品に描きとめました。本展では国立西洋美術館の「松方コレクション」を含む、30か所を超える国内所蔵先と海外の2館からブルターニュをモティーフにした作品約160点を精選。・・・また、同時期に渡仏し、パリからブルターニュを訪れた黒田清輝、藤田嗣治といった日本の画家たちにも光をあてる、これまでにない試みでもあります。』(HPより)
https://bretagne2023.jp/
作品は、「I.見出されたブルターニュ:異郷への旅」「II.風土に育まれる感性:ゴーガン、ポン=タヴェン派と土地の精神」「III.土地に根を下ろす:ブルターニュを見つめ続けた画家たち」「IV.日本発、パリ経由、ブルターニュ行:日本出身画家たちのまなざし」のテーマ別に展示されています。
上の写真は、モネの「ポール=ドモワの洞窟」(1886) (テーマ:「I」)
こちらは、ゴーガンの「ブルターニュ風景」(1888) (テーマ:「II」
アンリ・リヴィエールの「サン・ブリアックの三つの標識・夕暮れ」(1890) (テーマ:「III-1:和訳されたブルターニュ」)
※作品脇の説明書きには「日本の浮世絵の影響を受けていた」とありました。確かに!
シャルル・コッテの「行列」(1913)(テーマ:「III-3.「バンド・ノワール」と近代ブルターニュの諸相)
※「バンド・ノワール」とは、『「ポスト印象派」の画家のグループを称する言葉で、暗い色調で写実的なスタイルで描くのが典型的なスタイルである』とのこと。(
Wikipedia)
アンドレ・ドーシェの「樹と流れ」(1919)(テーマ:「III-3.「バンド・ノワール」と近代ブルターニュの諸相)
左、久米桂一郎の「林檎拾い」(1892)(テーマ:「IV」)
右、岡鹿之助の「信号台」(1926)(テーマ:「IV」)
*フランスの芸術に憧れた日本の画家たちが、ブルターニュの地に腰を据え、次第に独自の作風を築いていったことを感じさせられました。
久々に、19~20世紀初頭のヨーロッパ芸術と、温かく落ち着いたフランスの空気に触れて、豊かで幸せな気持ちになれた、ひと時でした。
緑の木々に包まれた上野公園は、遠足?修学旅行?中の子供たちや、外国からのお客様や、中高齢の夫婦などが、思い思いに集い、木陰ではヨーヨーパフォーマー(*)の素晴らしい演技が披露されているなど、何とも楽しい寛ぎの場になっていました。あ~楽しかった!
(*)自己紹介のパネルを見せてくれたので、帰ってネットで調べたら「
ひらくHiraku」という、結構頑張っている人でした。(三女)
