ストローバレイ家の介護奮闘記

90→→92歳の母を支える4姉妹の泣き笑い奮闘記・・とその後

映画「戦場ぬ止み」

2015-05-30 15:13:56 | 日常
           

昨日友人と、ポレポレ東中野で先行上映中の映画「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」を見に行ってきました。

『日本にあるアメリカ軍基地・専用施設の74%が密集する沖縄。今、辺野古の海を埋め立てて最新のアメリカ軍基地が作られようとしている。巨大な軍港を備え、オスプレイ100機が配備されるそれは、もはや普天間基地の代替施設などではない。2014年8月14日、大浦湾を防衛局と海上保安庁の大船団が包囲。日本政府は機関砲を装備した大型巡視船まで投入して、建設に抗議するわずか4隻の船と20 艇のカヌー隊を制圧した。陸上でもなんとか工事を止めようと市民が座り込みを続ける。・・・
沖縄の怒りは臨界点を超えた。11月の県知事選は保革を越えた島ぐるみ闘争に発展。「イデオロギーよりアイデンティティー」と新基地建設反対の翁長雄志氏が圧勝、続く衆院選でも民意を叩きつけた。しかし国策は止まらない。海上の抗議活動を屈強な「海猿」たちが排除していく。・・・
三上智恵監督が描くのは激しい対立だけではない。基地と折り合って生きざるをえなかった地域の人々の思いと来し方。苦難の歴史のなかでも大切に育まれた豊かな文化や暮らし。厳しい闘争の最中でも絶えることのない歌とユーモア。いくさに翻弄され続けた70年に終止符を打ちたいという沖縄の切なる願いを今、世界に問う。』(HP「作品情報」より)

沖縄地上戦を生き延び、今シュワブゲート前で毎日座り込みを続けている85歳のおばあ。反対運動をリードし、若い機動隊員たちに身内に対するように訴えかける男性、親と一緒にゲート前に通うあどけなさの残る兄妹、澄んだ瞳を真っ直ぐ海上に向けて抗議船を操縦する若い女性。長い長い抵抗の闘いを続けてきた人たちの顔には、苦しさを乗り越えた突き抜けた明るさがあって、心を揺さぶられます。

去年11月の県知事戦で翁長さんが勝った時の、「これで長かった沖縄の戦さは本当に終わる」と安堵し喜びを爆発させる様子に胸が痛みました。この選挙後も、日本政府は「選挙結果に関わらず基地建設は粛々と続ける」と、基地建設を強行し続けていること、それどころか、人々を排除するやり方が、更に強行に、暴力的になっていることを、私達は知ってしまっているからです。

今年に入って、件のおばあは、ゲート前で警察官に押し倒されて頭に怪我を負い一時入院する事態になりました。建設阻止のために海上に出るカヌー隊の若者たちは、海上保安隊からの手荒な排除に晒されています。運動を引っ張ってきた男性は一時逮捕される騒ぎになりました。抗議船の女性船長が、目に涙を浮かべながら、「どうしたら良いんだろう」と呟く様子に、思わず貰い泣きしてしまいました。

機関砲を装備した大型巡視艦の姿は、自然が豊かな青く静かな海には全くそぐいません。いつも戦争をしていたいアメリカと、アメリカの顔色ばかり伺う日本政府。沖縄に暮す人たちの生き生きとした人間らしい表情が、政治の世界の冷たさ、愚かしさを際立たせています。

世界の心ある人がこの映画を見たら、どんな感想を持つでしょうか。民主主義とか人々の暮らしを大切に思う人たちの心には、きっと沖縄の願いが届くのではないかと思います。是非この映画を国内だけでなく、アメリカを始めとする海外でも上映して欲しいと、心から思いました。

☆先行上映中の今は、毎回満席で入れないこともあるようです。少し早めに行くことをお勧めします。でも東京でもそれ位多くの人たちが関心を持っていると思うと、嬉しいです。

☆映画を見た後、劇場近くの串焼き屋さんで友人とビールや日本酒を飲みながらしばしのおしゃべり。鮪の中落ち、アスパラ、葱、マコモダケ、笹身の串焼きなどのお料理も、雪の茅舎など秋田のお酒も美味しくて、とても満足しました。(三女)
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空襲慰霊法要@善光寺表参道

2015-05-25 16:18:18 | 日常
           

70年前の5月25日、26日に山の手大空襲があり、毎年25日に表参道の善光寺で空襲慰霊法要が行われます。ここ数年は私の知人の俳優、矢田稔さんが、そこで戦争を伝える朗読をされていますが、今年を最後にするかもしれないというお話だったので、聴きに行くことにしました。

善光寺さんも浄土宗だそうで、お寺の雰囲気など、二日前の善念寺と似通ったものがあります。

           

法要は寺務所で行われます。遠慮がちに入ってみると、ご遺族と思われる方が大勢待合室に集まって、当時のことなどを語り合っていました。80歳近いか越えたと思われる方がほとんどです。

           

こちらのお寺は元々が尼寺だったようで、5人ほどの尼さんによる読経の中、参加者一人ひとりがお焼香をしました。空襲で亡くなった方の遺族ではないけれど、私もお焼香をして「戦争のない平和な社会」を、祈らせていただきました。

矢田稔さんが朗読に選んだ「あの戦争を伝えたい」という本の一編「連夜の猛襲 渋谷灰じん」の中で、渋谷や代々木や青山などが見渡す限り焼け野原になったこと、母子でB29の落とす焼夷弾から逃げ惑ったことなどが語られて、これらの地域は私にとって日頃身近な場所なだけに、戦争は普通に暮らす人たちの生活を破壊するのだということを、自分のことのように実感させられました。

           

帰り、原宿駅に向かう道すがら、70年前に起きたことなど無かったかのような華やかな街中を、戦争のことも平和のことも考えていなそうな若者達が行き交う様子に、何だか戸惑いと不安を覚えてしまいました。(三女)
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義父、義母の法事

2015-05-24 10:51:46 | 日常
           

昨日は夫の父と母の十三回忌、七回忌の法要があり、夫、私、夫の妹達夫婦、S君、Kの9名が高崎のお寺、善念寺に集まりました。

私が高崎に行くのは、義母の三回忌以来、実に4年ぶりです。関越道路に行くまでのアプローチも、関越道路も、高崎市内も久々で懐かしく、感慨深いものがありました。

土曜日の関越下りは混雑するということで、喪主の夫は電車で先に行きましたが、道路混雑さほどのことはなく、Kの運転で順調・快適な走りが続き、法要開始の40分ほど前にお寺に到着しました。

ご住職の読経後、お説教の中で、『「共生(きょうせい)」とは普通「横の繋がり」すなわち「今生きている人たちとの繋がり、関係を大切に、助け合って生きていきましょう」ということを指すが、浄土宗では「共生(ともいき)」という教えがあり、「ともいき」とは「縦のつながり」すなわち「私たがいま持っている“いのち”は、祖先から綿々と伝えられていると同時に、子や孫といった未来へとつながっていく。」だからこそ“いのち”は大切なのです』というようなお話がありました。なるほどね~。なぜか心に染み入りました。

  

読経の後はお墓参り。義母の好きだった洋花を手向け、皆でお線香をあげ、お参りした後、墓前で記念写真。

        

法要が終った後は、近くの「徳鮨」で清めの会食をしました。「徳鮨」は義母が元気だった頃何度か一緒に行ったこともあり、変わらぬ店の佇まいに懐かしさを覚えました。

沢山の料理を囲んでおしゃべりが弾みます。義妹たち3人の元気で賑やかなこと!(多分私たち4姉妹も、傍から見たらこんな感じなんだろうな。)女性陣も男性陣も、仕事や子育てや介護から解放されて、健康状態もまずまずで、今は生き生きと幸せな時間を楽しんでいます。願わくは、この平穏が長く続きますように!

夫の両親の法要も無事終わり、4年ぶりに会った皆さんの変わらぬ様子に安堵しつつ、S君を最寄駅に送った後、4時過ぎに我が家に帰り着きました。Kちゃん、運転お疲れさまでした。ありがとう。

(※ちなみに、Y子一家は、Dちゃんの運動会のため、欠席でした。運動会、どんな様子だったのかな?こちらもちょっと気になります。)三女
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緑とバラがいっぱいの神代植物公園

2015-05-22 11:49:41 | 日常
           

夜中の雷雨が去り爽やかな朝を迎えた昨日、夫と神代植物公園に行きました。

  

一番の目的はバラですが、第二駐車場(第一駐車場は満車!)から植物公園入り口に行く道も、お蕎麦屋さんの周辺も、園内に入ってからも、新緑に包まれていて、それだけですご~く爽やかな気分になります。

  

バラ園に着くと、色とりどりに重なり合ったバラが目の前に広がります。

  

例年なら一番見頃の時期のはずですが、今年は5月に入った途端に夏のような陽気になったせいか、少し最盛期を過ぎてくたびれた感じの花も多かったですが、それでもまだまだ綺麗。

  

ほらね!

        

        

豪華だったり、清楚だったり、可愛かったり。様々な顔を持つバラですが、気品があることはどの種類にも共通していて、世界の人々から特別に愛されているのも納得です。

           

陽射しの中でバラの美しさを堪能して喉がカラカラ。テラスの木陰で飲む冷たいバラのジュースの何とおいしいこと!(三女)
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月命日の集い@「旭鮨」京王グルメパーク

2015-05-17 17:49:13 | Weblog
           

今日は新宿京王百貨店8階にある「旭鮨」で月命日の集いをしました。参加者は4姉妹と長女夫、三女夫の6名です。

デパートの食堂なので落ち着かないかな?と思ったのですが、予約も受付けてくれて、個室に近い場所に席を確保できました。

まずは蚕豆とジュンサイをつまみに、ビールで乾杯!その後「お任せセット」(=お寿司、茶碗蒸し、お椀のセット)と冷酒(〆張鶴と八海山)を楽しみつつ、ゆっくりおしゃべりをしました。

今日の主な話題は、昨日快勝したレッズの試合のこと、最近次女宅に登場した「みみ」ちゃんのこと、箱根の火山のこと、学生時代の思い出、長女夫のダイエット成功話。ダイエットは、炭水化物を減らすのが一番効果的みたいです。

すっかり真夏の陽気になった東京ですが、みんな元気!私は買ったばかりのガウチョパンツを着て行き、その涼しい着心地を楽しみつつの、いつもと同様、心楽しい月命日の集いでした。(三女)
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映画「イタリアは呼んでいる」

2015-05-15 17:07:34 | 日常
           

昨日、渋谷Bunkamuraル・シネマで上映中の「イタリアは呼んでいる」を見てきました。

『英国のショービジネス界で活躍するスティーヴとロブは、イタリアは北から南まで素晴らしい眺望のホテルと美食を巡る旅という“おいしい”仕事を依頼される。 燦々と陽光あふれるイタリアで美食にワインに旅先の恋。笑いが絶えない旅に見えて実は、、、、。』(公式HP「物語」より)といったお話。

ストーリーに人生のペーソスを若干織り込んでいるけれど、要はイタリアの素晴らしく美しい景色、素晴らしく美味しそうな料理をふんだんに見せて楽しませてくれる映画です。

最初はスティーヴとロブの饒舌さに辟易して、レストランでこんなにふざけて大声でおしゃべりして周囲からクレームがでないのが不思議、と感じたのは、周囲の目を気にする日本人気質のせい?結局は、いつの間にかに彼等のジョークにこちらも乗せられて笑っていたのですが。こんな風にマイペースで旅を楽しめたら幸せですよね。

           

彼等の旅は、北のピエモンテ州からスタートして、西海岸沿いにリグーリア州、トスカーナ州と続き、4日目はローマ、5日目はナポリ~ポンペイ、そして最終日はカプリと続きます。どこも素晴らしい景色!ため息がでます。特に最後のカプリの海のきらめきは素晴らしかったです。

実は私たちも4日目以降の町には行ったことがありますが、中でも若かった頃に行ったナポリ、ポンペイ、カプリの陽気で楽しい思い出が蘇りました。

それにしても、料理がどれもすごいボリュームでかつ美味しそうだった!ああいう本格的な、本場のしっかりしたイタリアンを食べたくなりました。(三女)
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はじめまして、「みみ」です!

2015-05-14 21:39:25 | 日常
           

はじめまして。僕は次女宅の六男「みみ」です。産まれたのは去年10月2日。種類は「ソマリ」です。

7ヶ月過ぎてもお家が見つからず、ゲージが狭いので走り回ることも出来なかったので食欲もわかず、お母さんに言わせると「まるで捨て猫のように痩せて毛づやも悪く、もう限界だったかも。」

と言う訳で次女宅にやって来ました。家族の皆さんには優しいけど、先住のコナンくんは優しいらしいけど大きいのでまだ怖いです。でも昨夜も今朝もコナン君のご飯をたべたけど怒りませんでした。やっぱり優しいのかなー?(次女)
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母の日の集い@木曽路

2015-05-10 10:17:15 | 日常
           

今日は母の日。それに先立つ昨日、Y子一家がカーネーションの花束を持ってお祝いに来てくれて、一緒に「木曽路」碑文谷店に食事に行きました。

        

最初にビールで乾杯。ソラマメ、鮑のバター焼き、和牛の網焼きをビールのお供に注文。Y子は「ソラマメは初物」と喜んでいました。鮑は私も去年清水で食べて以来。柔らかで美味しかったです。和牛の網焼きは、お腹がペコペコで来たDちゃんが「美味しい!」と言って、ご飯と一緒に1人で全部食べてしまいました。さすが5年生。育ち盛りの食欲旺盛振りです。

後は、日本酒と共に、しゃぶしゃぶセット5人前、プラス牛肉の追加4人前。野菜も肉もいっぱい食べて、その後きしめんとお餅、デザートのアイスクリームも食べて、満腹!

           

主な話題はDちゃんの学校生活。Y子の話では、4年生最後の「思い出文集」で、Dちゃんの親友が「D君と一緒にスキーに行って、スキーの上手なD君が滑り方を教えてくれて、とても楽しかった。D君、有難う!」というような文を書いて、Dちゃんも嬉しかったみたいで、しばらく自宅のパソコンの横にそのページを開いて置いて、時々眺めていた、とのことです。そんな友達との楽しい思い出も、スキーに連れて行ってくれた担任の先生のお陰ですね。

5年生でクラス替えがあって、担任も変わり、その親友とも別々のクラスになりました。私がDちゃんに「新しいクラスはどう?」と聞くと、「ふつう!」という返事で、どうやら新しい環境でも問題なく、生き生き楽しく過ごしているようです。

           

本当は一緒に参加するはずだったKは、仕事が押して参加できず、夜遅くにボルドーの赤ワインを届けにきました。Dちゃんが久し振りにKと話ができると楽しみにしていたのに~(何遅くまで働かせてるんだよ、会社!)の不満は残りましたが、ワインを届けてくれる心遣いには感謝。

そして、今朝=母の日・本番には、夫が「KとY子のお母さんへ」と、コートデュローヌの白ワインをプレゼントしてくれました。美味しそうなワインが揃っちゃったな。ふふふ、幸せ。ありがとう、みんな~!(三女)
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「ビストロ・オードスルス」のランチと洗足池散策

2015-05-09 10:52:09 | 日常
           

昨日は2人の友人と洗足駅近くのフレンチレストラン「ビストロ・オードスルス」でランチをしました。友人がインターネットで見つけてくれて、初めて入ったお店ですが、地階の空間は思いの外広くて、ゆったりしています。

ランチは1800円のセットメニューのみ。まずは9種類の前菜盛り合わせ。見た目の美しさ、夫々に違った味わいと食感、丁寧に作らた美味しさに、ビックリ・感動しました。

  

その後、南瓜と玉葱の冷性スープ、メインは魚料理か3種類の肉料理から選べます。私はイトヨリのポワレを頼みましたが、塩加減、焼き具合、ソース、全て文句なしの美味しさでした。最後はデザートとコーヒーか紅茶。デザートはラズベリーのムースとバニラアイス。ある意味定番のデザートですが、盛り付けも美しく、美味しかったです。ランチとセットなら500円でグラスワイン等が飲めますが、赤ワインは私たちに馴染みの深いコートデュローヌでした。

お店は若いシェフが1人で切り盛りしているようで、よくここまで丁寧な料理を種類豊富に用意できると関心しました。お客を最大16名程度に押さえている、場所柄サラリーマンなどで混むことがない、などが(経営は大変だと思いますが)客側からみると、満足度の高い料理と雰囲気を作り上げているのだと思います。

ということで、私たちの好きだった「キッチン林」さんが4月に店じまいしてガッカリしていましたが、新たな「私たちの店」を見つけたようです!どうぞ今のままのクオリティが末永く続きますように!

        

お腹がいっぱいになったところで、腹ごなしに洗足池まで散歩しました。桜山は新緑に覆われていて、歩いているだけで森林浴をしている感じです。

  

池の畔にはアヤメか花菖蒲かカキツバタか、良く分かりませんが、アヤメ科の花がそこここに咲いていて、これぞ5月!と嬉しくなりました。

        

池畔の木陰のベンチに座って、涼しい風に吹かれながら、しばしのおしゃべり。親戚や家族のこと、夫々の友人のこと、社会のこと、、、。話は尽きません。池のスワンボートが近付いてきて、なぜか植え込み越しにスワンがこちらを覗いているような図となり、大笑い。

美味しく、爽やかで、とても楽しい午後のひと時でした。(三女)
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かんじゅく座公演「ぼくらの未来」

2015-05-08 11:01:03 | 日常
           

中野ザ・ポケットで昨日から始まったシニア劇団「かんじゅく座」の公演「ぼくらの未来」を見てきました。

戦後70年、集団的自衛権行使が容認され、戦争に参加する可能性が高まった日本で、自衛隊から高齢者のリクルートが始まった。定年退職や倒産で仕事を失い、家に居場所がなくなったお年寄りたちが、第二の人生を求めて次々に応募、結果、誰彼かまわず採用され、彼等の自衛隊生活が始まり、やがて、、、。というようなお話です。

話の展開の中で、若者の引きこもりや、自衛隊の高校生向けリクルートや、福島原発事故や、武器輸出解禁など、今日本社会で露わになっている問題が次々に語られ、「かんじゅく座」主宰者で脚本・演出も担当している鯨エマさんの、今の社会に対する危機感が伝わってきます。

エマさんは、パンフレットの中で、テーマを提示した時に団員から「いまさら戦争なんて」「来てくださるお客様が楽しめない」など反対の声が上がったと書いています。それでも『生まれも育ちも価値観も・・・違う私たちが、心を一つにして同じ目標に向かってゆけることを、かんじゅく座の小さな稽古場で証明したい。・・・それが世界平和に向けて「共存」する第一歩になると思う。』と並々ならぬ決意を語っています。

           

舞台そのものは、メッセージ性が前に出ているせいかストーリーはやや平板。終り方も尻すぼみの感が有り、少々不満が残りました。やはりハッピーエンドにするにしても、悲劇の結末にするにしても、クライマックスが欲しかったな。私ならどうするか、ちょっと考えて、やはりハッピーエンドのどんでん返しで終らせたいと思いました。アイディアも湧いたのだけれど、それはまあ私の心に止めておきましょう。

いずれにしても、平均年齢72歳の団員さんたち、声に張りが有り、自衛隊体操の複雑な動きも見事にこなし、生き生きと若々しくて、素敵でした。(三女)
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