友人のMさんが26日夜から29日まで我が家(白州)に来訪。毎年3,4回来てくれていたけれど今年は自粛していたので約1年振りの来訪です。
去年の小布施への日帰り旅行に続き、今年はGoToトラベルを使って上田に1泊旅行をしよう、「見所は・・」と電話で相談していたところ、「この時期に上田に行くなら松茸料理よね」となって、目的が観光から松茸を食べることに完全にシフトしました。
<27日> 白州→あぜみち山荘(松茸小屋)→別所温泉(前山寺、北向観音堂、安楽寺、大湯)→上田市
我が家から松茸料理を予約したあぜみち山荘までは高速を一部使うと2時間強、一般道だけだと2時間半くらいかかるというのがナビ情報。私は時間に余裕が無くなると焦りまくる質なので、12時の予約に絶対間に合うように、Mさんの当初予定を前倒しして26日夜に来てもらい、27日朝8時過ぎに我が家を出発しました。
ナビに“あぜみち山荘”と“一般道”と指示しただけで行き方をナビに任せたところ、予想に反してナビは山越えの無い佐久街道ではなく、大門街道経由を選択したので一瞬焦りかけましたが、白樺湖畔を抜けての山越えは、真っ盛りの紅葉と、10頭以上の鹿が目の前を横切るハプニングもあり、楽しいドライブになりました。
10時半には早くも塩田平に到着。余裕であぜみち山荘を目指したのですが、ナビに導かれた場所は畑の中の一般住宅。高台にあるはずなのに・・・!?
ぐるぐる周辺を回ってもそれらしい建物は見当たらず途方に暮れていたところ、近くの家から女性が出てきて『何処に行かれるのですか?』「あぜみち山荘を探しているのですが」『やっぱりあぜみち山荘ですね。最近ナビに従って我が家にくる方が多いんですよ』(゚Д゚)!!
正しい道順を教えてもらって、無事あぜみち山荘に予約より1時間早い11時に到着。10時開店の店は未だ比較的すいていたので待たずに席に案内してもらうことができました。
ナビの誤誘導は勿論問題ですが、どうも道路工事で迂回させられたのが元凶で、迂回しなければ本来通れたはずの道路脇に店の看板が沢山出てくるので間違いようがなかったらしいです。
あぜみち山荘のメニューは4種類のコース料理と幾つかの一品料理からなります。一番安い「松」コースは松茸鍋、土瓶蒸し、茶わん蒸し、松茸ご飯、松茸汁、香の物、きのこうどんの7品で、その上の3コースは「松」に一品料理が足されていく形。一番高い「松茸姿焼き」コースには姿焼き、天ぷら、銀蒸しがつくというので、二人で熟慮の上(^^♪「松」コースと「姿焼き」コースを1人分ずつ頼んでそれらを2人で分け合うことにしました。
それが正解。姿焼き用の立派な松茸は眼福で^^、銀焼きも天ぷらも美味しく、期待通りの豪華なランチになりました。
尚、松茸ご飯は食べきれないことを前提にパック詰めされているので、何時何処で食べたらいいのだろうと思いつつも持ち帰ることになったのは言うまでもありません。
昼食後は別所温泉まで足を延ばして、数あるお寺の中からガイドブックのお薦めに従って前山寺、北向観音堂、安楽寺を拝観しました。
前山寺は三重塔と独特の形の銀杏の木、本堂の重厚な茅葺屋根が印象的。庫裏では塩田平の町を庭越しに見下ろせる広い座敷で“くるみおはぎ”をゆっくりと味わうことができました。
北向観音堂(写真無し)は善光寺と向かい合う厄除け観音で、「愛染かつら」の元となる桂の古木でも有名。
安楽寺は信州最古の禅寺で、鎌倉時代末に造られた国宝の八角三重塔が境内の奥に静かに鎮座しています。
別所温泉には温泉旅館とは別に3つの外湯があり、入浴料はどこも150円。折角なので露天風呂がついている「大湯」に入ってきました。入り口でコロナ対策のために住所・電話番号を記入し、入浴時間は40分以内に抑えるようにとのことでしたが、相客は1~2人で、お湯の質も良くてゆったり楽しめました。
宿は次の日の予定を考えて上田駅前のホテルルートインを2週間前に予約しました。GoToトラベルと長野県の「ふっこう割」を併用した上に(楽天)ポイントも使ったので1人1部屋朝食付きで1泊3000円強。地域共通クーポン1000円分とホテル内の居酒屋「美蔵」で使えるビール券までもらったので、夕食は美蔵でとることに即決。
Mさんが松茸ご飯の持込許可をもらい(!)、料理を6種類も注文して私はビール、Mさんはジンジャエールで乾杯。よく運転し、よく歩き、温泉にまで浸かってきたので酔いが気持ちよく回り、久しぶりのMさんとのおしゃべりも楽しく気分は上々。夕飯後ちょっと外を散歩して酔いを醒ましてからホテル内の温泉大浴場に入り、長い1日を終えました。
<28日> 上田城址→みすゞ飴本舗→刀屋(蕎麦)→新田醸造→海野宿→布引観音→懐古園→白州
マスク、手袋をはめてのバイキング形式の朝食の後、ホテルから歩いて10分の上田城址に。真田家の資料を収納する博物館も、宿場町の雰囲気を残す近くの柳町通りも水曜定休だったので、城址公園内をしばし散策。観光地は火曜、水曜定休のところが多いんですよね。
ホテル近くのみすゞ飴本舗に寄って買い物をしてからホテルで車をピックアップし、蕎麦の人気店「刀屋」に。
上田名物のくるみみそ蕎麦は甘めのくるみ味噌をだし汁で割ってつけて食べるもの。海苔やお蕎麦の切り方や盛り方がちょっと雑に思えたけれど、初めて食べるくるみ味噌のつけ汁は固めで太い田舎蕎麦に相まってそれなりに美味しかったです。池波正太郎が通ったことで評判になり、盛り付けの量が多いことでも有名。写真は大・中・普通・小の小。
信州みその醸造所の無料見学券をホテルでみつけたので、予定に無かったけれど「
新田醸造」を訪れました。お味噌が6トンも入る大正時代から使い続けているという大きな味噌樽は迫力満点。愛情のこもった味噌づくりの説明を聞いた後はやっぱりお味噌や味噌漬けなどを買いたくなるもの。Mさんの帰京する時の荷物がどんどん重くなる^^
その後、「海野宿」や、「布引観音」、「懐古園」を回りました。(当初の目的)
北國街道の宿場町だった「海野宿」は、うだつの立派な家などを含め、古い家並みが素晴らしく綺麗に整備されています。ただ、生活臭が全く無く、観光客が少ないためか静かすぎて、“歴史的町並み保存地域”感が強いのはちょっと寂しい気もします。土産物屋の賑わいも興醒めなので頃合いって難しい。
布引観音は「牛にひかれて善光寺参り」の逸話で有名なお寺で、断崖絶壁に張り付くように建つ観音堂は美しく、この様なところにお堂を建ててしまう信仰の力に驚嘆します。
駐車場から観音堂まで歩いて20分とのことで気楽にバッグを肩に歩き始めたら、その20分間は急な階段を登りづめ。苦労の末に辿り着く喜びもあるけれど、後でよくよく調べると車で近くまで登れる道もあるようなので、そちらで良かったような気もします。
懐古園に着くころには日が傾いてきたので、園内を軽く散策してから一路白州に向かって佐久街道をひた走りました。
佐久街道は片側1車線。車の通行が多く、暗くなった中での走行は対向車のヘッドライトに照らされ続け、また交通量が減った場所でも完全に対向車が途切れるということが無いのでハイビームにできず、心身ともに消耗しました。
(写真はネットから拝借)
夕飯は帰宅してから食べるつもりだったけれど、面倒になり家の近くの「
ドライブイン国界」で済ますことに。県外でも有名な店のようで、いつも駐車場がいっぱいで入れないのですが、運良く1台分空いていたので、有名なチャーシュー麵を食べて帰宅しました。
<29日>
(写真はネットから拝借)
ゆっくり起きて朝食を食べ、家の周りをぶらぶらしてから原村の
蕎麦店「香草庵」に。上田のくるみ味噌蕎麦も悪くなかったけれど、やっぱり普通のお蕎麦を食べたくなって。ただ期待の新蕎麦は今週土曜(10/31)からということで、ちょっと残念でした。
昼食後八ヶ岳山麓の八巻道路を経由してMさんをバス停に送り届けて、3日間の松茸料理付きのちょっとハードなツアーが終了。晴天の穏やかな天気に恵まれ、久しぶりの気の置けない友人との旅行は本当に楽しく充実していました。
観光施設やお店はどこも消毒用アルコールなどコロナ対策が万全。出会う人々はマスクはしていても屈託無く、今を楽しんでいるようです。政府の後押しを受け、「旅行そのものは悪くない」を信じて。(四女)