マドリッドではプラド美術館を駆け足で見学。ゴヤの展示品はやはり圧巻でした。
マドリッドで丸1日あり自由行動でしたが、初めての(且つ多分最後の)スペイン旅行、貪欲に行ける所全てに行っておこうということでトレドとセゴビアへのオプショナルツアーに参加しました。
タホ川の対岸から見る
トレドの街は、エル・グレコの“トレド眺望”のままで残っており、本当に美しい。ヨーロッパの古い町並みは、その地方で取れる石や土を使って家造りをしているので、色合いに統一感があってうっとりするほど美しいところが多く、トレドは薄いピンク・ベージュ系の優しさ。
街中に入ると、敵からの攻撃を遅らせるためにわざと入り組ませた細い通りが多く、写真を撮っていてツアー仲間の動きに遅れると迷子になってしまいそうでした。勿論添乗員さんがしっかり見守っていてくれましたが。
スペインではクリスマスのピークは1月6日。3聖人がキリスト誕生を祝って贈り物をもって馬小屋を訪れた日とされ、人々はこの日にプレゼントを交換。前日の5日には
3聖人や当時の人々に扮した市民がパレードを行い、子供達に飴などを撒く慣わしなのですが、訪れていたトレドでも運良くちょうどパレードに行き合わせました。テレビ中継も出て大騒ぎをするというマドリッドなどと違ってとても小規模なもので、ブラスバンドが“清しこの夜”を演奏している中を3聖人他に扮装した大人達がゆっくり歩き、その周りを皆でぎゅうぎゅうに取り囲んで移動するだけなのですが皆とても楽しそう。子供達に撒いていた飴を、私も大人気なく3つも拾ってしまいました。セゴビアでも大聖堂の脇で様々な衣装を着た10代と思われる子供達が楽しそうに出番を待っていました。
トレドではエル・グレコの傑作が2つ、大聖堂とサント・トメ教会にあり必見です。また大聖堂内部の荘厳さと装飾の素晴らしさは(残念ながら写真撮影禁止だったので撮れなかったけれど)、さすがに帝国の首都であったところの大聖堂の貫禄十分。
この街でレコンキスタの時期に残酷な火刑が多くなされ、人々がそれを楽しんでいたとは思えないほど美しく魅力的な街でした。
セゴビヤで有名なのは、ローマ時代の水道橋とディズニー映画「白雪姫」のお城のモデルになったお城「
アルカサル」。この街の名物は
子豚の丸焼きで、ガイドさんはマドリッドから1時間半ほどかけて食べにくることもあると言っていました。セゴビヤの観光に一役かっているせいか、子豚料理を始めたことで有名な料理人と豚の像がお城のすぐ外に立っているのが何ともユニークでした。
広いスペインを丸4日間で回るというとても急ぎ足の旅行で、幾つかの有名観光地を短時間で巡っただけで、日中の70~80%はバスで移動していたのではないかと感じられるほどでしたが、現地のガイドさんが感心するほど冬にしては奇跡的に天気に恵まれたことや、幾つかのラッキーな偶然もあり、それなりに楽しい旅行となりました。
旅行が決定してから付け焼刃で2-3ヶ月間NHKで学び始めたスペイン語会話は、100%添乗員さん依存のツアーでは全くという程使う必用がなかったのが、残念というべきか、幸いというべきか。でも人々の会話やテレビ放送から分かる単語が時々出てくるのはそれなりに嬉しいものでした。
パエリャなど期待していたスペイン料理は、(またまた格安の)ツアー客向けのせいかあまりぱっとせず、ちょっとがっかりしました。ただ
マドリッドの生ハムの店(MUSEO del JAMON)で別に注文して食べたベジョータ(イベリコ豚の最上級生ハム)を初めとして、オプショナルツアーで行った店で食べたものはそれなりに美味しかったので、自分でレストランを選んでいけば当然美味しいお店もあるのでしょう。次の機会(?)に是非訪れたいものです。(四女)