3月3日~4日、久々に伊豆に行ってきました。お天気は長期予報でも「雨」、そして実際当日も冷たい雨。ついてない!でも一度決めた予定は基本的に変えない私たち。
3日10時ごろ東京の家を出発し、12時15分頃多賀のお蕎麦屋さんに到着。相変わらず混んでいて、庭先でハクモクレンの花を眺めながら待つこと20分。
寒い中外で待たされて身体が真底冷えたので、今回はせいろでなく天ぷらそばを注文。温かいお蕎麦が身に沁みる!
その後、カインズホームで買い物をし、家でしばらく休憩。5時に伊豆高原「かんぽの湯」に行って体の芯まで温まり、その足で「あきしろ」へ。
ビールで乾杯の後、日本酒は「春かわせみ」「春霞」「雪の茅舎」「一時」。どれも若々しくすっきりした飲み心地で夫々に美味しかったですが、今回はめったに出ない「一時」という軽い濁りのあるお酒が特に気に入りました。
お料理は、刺身(いか、鯵酢締め、鮪赤身)、ガッコ&チーズ、なた漬け、ねばねば三昧、牛スジ煮込み、きりたんぽ鍋。伊豆で最もポピュラーな魚のお刺身も、久々に食べた牛スジ煮込みもとても美味しかったです。
(*今回はうっかりカメラを家に置き忘れたので写真を撮れなかったのが残念!)
3月4日6時半起床。雨の中玄関先の蝋梅(この家を購入後割とすぐにBNちゃんから貰って植えたもの。最近ようやく花をつけ始めました)を眺めたり、庭の柚子とキンカンを収穫したりして、その後、朝食。サラダ、ハム、塩ロールパン、りんご、ヨーグルト、コーヒー(夫は紅茶)と、東京と同じパターンの朝食も、器が違うと少し雰囲気が変わります。
今日も寒々しい天気ですが、あきしろの女将が昨日「いま伊豆高原の大カンザクラが綺麗ですよ」と言っていたので、行ってみることにしました。
135号線から伊豆高原駅に向かって左に入りこむ道から、大カンザクラの並木が続き、美しい花を咲かせています。綺麗、綺麗!お勧めに従ってよかった!
駅近くの駐車場に車を置いてしばらく花見がてらの散歩。駅周辺では、雨の中を若いグループや中国からの観光客が傘をさしながら花見を楽しんでいました。
花見を終えて、東京に帰りがてら太田水産によって、夫は焼き魚(むつ)定食、私は刺身・金目煮つけ定食でランチ。魚を十分に堪能し満足しました。天気に恵まれなくても、やっぱり伊豆ならではの良さがあるな~。
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さて、あきしろで女将から4日夜のNHK「プロフェッショナル」で雪の茅舎の杜氏さんを取り上げると聞いたので、見てみました。
酒造りは稲の選定から始まるという杜氏さんは、農家に「素直なお酒の味のために稲に余分な肥料を与えないで欲しい」と注文をだしています。
酒蔵では、精米や米の粒によって異なる最適な浸水時間を、長年の経験で正確に割り出して、最善の含ませ方を決定します。
麹をまぶして、発酵を待ちます。昔はこの酒蔵でも伝統的な手法「櫂入れ」で発酵を促していましたが、今は人の手を入れずに米が自然に発酵していくのを待つ方法を採っています。
「酒は造るのではなく育てる」を信条とする杜氏さんは、自然に生まれた最上の発酵具合を見て、「人間が手を入れるより正確ですよ」と満足そうに微笑みます。
こうして、雑味が全くないのに、異なった米の個性の混じり合いでコンピューター管理ではできない面白みのある美味しいお酒が生まれる。「うん、うまい」出来上がった酒を口に含み、満足そうに微笑む杜氏さん。・・・
成程ね~。私たち夫婦のお気に入り「雪の茅舎」が美味しいわけがよく分かりました。これからは今まで以上に大切に味わいたいと思います。(ちなみに、あきしろの女将は「テレビに出るとブームになって手に入りにくくなりそうで困る」と困惑気味でした。)(三女)