鯱(しゃち)は想像上の海魚で、水を噴いて雨を呼ぶと言われ、火災除けの願いをこめて天主などの大棟にあげられ棟飾りとして使われています。
中国の漢時代から使われ始め、日本の城では織田信長が築城した安土城で用いられたのが最初と言われています。
松本城では大天主と乾小天主に雌雄一対の鯱が飾られています。
「松本城の鯱には耳が無い」といわれているようで、耳が小さいです。
これは初期の安土桃山時代の鯱に共通している点でのようで、松本城の鯱が古い時代に造られた事を物語っているようです。
普通鯱は南北に並んでいる場合は南が雄で北が雌、東西に並んでいる場合は東が雄で西が雌という事です。
松本城内に展示されている古い鯱は雄が127Cm、雌が124Cmです。
右が南、左が北です。
北の雌。
南の雄。
大棟の鬼瓦は戸田家の「はなれ六ツ星」、巴瓦は「左巴」になっています。
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