花の白きこずゑのうへはのどかにて霞のうちに月ぞふけぬる(風雅和歌集)
春の夜はいこそ寝られね閨ちかき梅のにほひにおどろかれつつ(太皇太后宮大進清輔朝臣家歌合)
いもやすく寝られざりけり春の夜は花の散るのみ夢に見えつつ(新古今和歌集)
おもひつつただうたた寝の夢の間にいく山こえて花を見つらむ(藤原師兼)
花ちらば起きつつも見むつねよりもさやけく照らせ春の夜の月(続後拾遺和歌集)
風にさぞ散るらむ花のおもかげの見ぬ色惜しき春の夜のやみ(玉葉和歌集)
花の白きこずゑのうへはのどかにて霞のうちに月ぞふけぬる(風雅和歌集)
春の夜はいこそ寝られね閨ちかき梅のにほひにおどろかれつつ(太皇太后宮大進清輔朝臣家歌合)
いもやすく寝られざりけり春の夜は花の散るのみ夢に見えつつ(新古今和歌集)
おもひつつただうたた寝の夢の間にいく山こえて花を見つらむ(藤原師兼)
花ちらば起きつつも見むつねよりもさやけく照らせ春の夜の月(続後拾遺和歌集)
風にさぞ散るらむ花のおもかげの見ぬ色惜しき春の夜のやみ(玉葉和歌集)
いとせめて恋しきときはむばたまの夜のころもを返してぞ着る(古今和歌集)
夢をだにいかでかたみに見てしがな逢はで寝(ぬ)る夜(よ)のなぐさめにせむ(拾遺和歌集)
寝られねば夢にも見えず春の夜をあかしかねつる身こそつらけれ(続古今和歌集)
み空ゆく月のひかりにただひと目あひ見し人の夢にし見ゆる(万葉集)
うつつには逢ふことかたし玉の緒のよるは絶えせず夢に見えなむ(拾遺和歌集)
おもひ寝の小夜(さよ)のまくらに逢ひみればうつつにまさる夢のかよひ路(正治二年初度百首)
逢ふとみて覚むる夢ぢのなごりだになほ惜しまるるあかつきの空(順徳院御百首)
思ひつつ寝(ぬ)ればや人の見えつらむ夢と知りせば覚めざらましを(古今和歌集)
見てもまた覚むるうつつにまよふかな逢ふ夜まれなる夢の通ひ路(藤葉和歌集)
夢にさへ人のつれなく見えつれば寝てもさめてもものをこそ思へ(拾遺和歌集)
逢ふことは夢のうちにもうれしくて寝覚めの恋ぞわびしかりける(拾遺和歌集)
いかなりし夢のなごりの覚めやらで今も乾かぬたもとなるらむ(風葉和歌集)
うたための夢路にまよふあけぐれに覚めで消えぬるわが身ともがな(風葉和歌集)