園長です。
青森県南地方はインフルエンザが大流行しているようです。わが園は、普段から体を鍛えているので、比較的少ない方だったのですが、ここにきてA型が発生して雲行きが怪しくなりました。一気の大流行になるのかどうかわかりませんが、少し落ち着かない気分です。
私が幼少のころもインフルエンザはあったと思いますが、予防注射も薬も飲まないうちに治ったような気がします。体の鍛え方が違う・・・と言いたいところですが、現在の防疫体制の方に問題があるような気がします。少しくらいの雑菌は、体に入れて飼っておいた方がいいと思うのですが、最近は菌を近づけない方法、殺菌・防菌に力を入れ過ぎ、人間が本来持っている抗菌力を自らなくしているような気がします。5~6年前、指導監査で「マイコップ、マイ口拭きタオル」の指導をされたとき、監査官と大いに議論したのですが、最後は「そうは言っても感染症が発生したらどうするんですか。責任をとれますか。」の一言で討議終了になりましたが、今でも私は、少しくらいの雑菌とは、おつきあいした方がいいと思っています。海外に旅行に行って、現地の水を飲み、体調を崩すのは必ず日本人だと言われます。あまりに雑菌を殺したため、体が無菌状態になり、少しの菌でも重症になりやすい体になっているのだと思います。
私がまだ小学校に入って間もないころの話ですが、当時はまだ「さなだむし」という、おなかの中に巣食う寄生虫を頻繁に見ることが出来ました。ある友達が校庭の隅っこで何やら、もぞもぞとお尻を掻いていました。そのうちズボンの中から得体のしれない白く細い物体が彼の手に握られて出てきました。長さは40センチもあったでしょうか・・・。今ではあまり見なくなったパンツのゴムひもくらいの太さで、色も白からず、黒からず・・褐色に近い色だったと思います。急いで穴を掘り、土に埋めていた光景を思い出します。それでも彼は、病気になることもなく、元気に跳ね回っていました。あれが出るときは肛門がとてもかゆくなるのです。でも引っこ抜いた後の快感は、経験者でなければ分からないと思います。気持ちいがったなあ。
菌を調べるために「検便」もしました。今は検便の容器も小さく便利で機能的になりましたが、私たちが小学生のころは「マッチ箱」に入れて学校に持っていきました。その日は朝から教室中が「うんこ」のにおいが充満していました。忘れらない出来事もありました。私の友達の話ですが、明日は検便という前の日、先生の話をよく聞いて、マッチ箱にウンコを入れてきたのですが、マッチ箱の大きさが、「徳用マッチ箱」だったので、太い元気なウンコが一本、で~んと横たわっていて度胆を抜かれたことがありました。今は「徳用マッチ箱」というもの自体があるのかどうか知りませんが、はがき大の高さが10センチくらいの大きさだと思ってください。それでも笑って許された時代が私たちの小学生時代でした。今だと「いじめ」にあっていたかもしれませんね。文明が発達し生活が豊かになった分、心がすさみ、相手の気持ちに寄り添えなくなったように思います。少しくらいの失敗は目をつぶるくらい広い心であってほしいと思います。
インフルエンザの流行で昔のことを思い出しましたが、やはり雑菌とはもう少し仲良くした方がいいと思います。中国や韓国では「鳥インフルエンザ」が発生し多数の人たちが亡くなっています。これが日本にやってきたら・・・・たぶんひとたまりもないと思います。菌を殺し、菌から遠ざけ続けた私たちの体は、強力な菌に太刀打ちできるだけの力がありません。今からでも遅くないのは、「落ちたものは拾わない・・・ではなく、落ちたものはごみを落としてから食べる。」、「手は余りキレイに洗わない。」、「毎日風呂にははいらない。」くらいのことは実行したいと思います。健全な精神や健康な体は、少しの雑菌とともに作られるのです。
最近、ノロウイルスや食中毒が学校などで結構の数発生していますが、全員が罹患しているわけではありません。中には同じものを大量に食べてもなんともない人もいます。こういう人は健康なのです。きっと雑菌とうまく付き合っている人だと思います。決してうがい手洗いをきちんとして、消毒を欠かさず、薬を切らさない人ではないと思います。不潔・ものぐさ・不摂生がこれからの健康維持には欠かせない要素になりそうです。いよいよ私の時代が来たようです。