園長のつぶやき

こんにちは 長坂保育園の園長です。日々成長する子ども達を見ながら、日頃の思いを綴ります。

えんぶり

2015-02-19 14:23:31 | 日記

園長です。

 木偏に八と書いて「えんぶり」と読みます。800年の伝統を持つ、青森県南地方の一大イベントです。国の重要無形文化財にも指定されており、八戸はえんぶり一色に染まっています。保育園の近くに「根城」という日本の城百選に選ばれた平城があり、毎年ここで「えんぶり写真コンテスト」が行われます。えんぶり組3組くらいが順番で舞や摺り(すり)をおこない、その姿を写真に撮るというものです。全国から素人カメラマンが訪れているようです。雪の中で舞うえんぶりは幽玄で趣があります。昨年は記録的な大雪に見舞われ、見る方も見せる方も苦労したようですが、えんぶりには雪が似合います。特に夜、「かがり火」に照らされた烏帽子や太夫の一心不乱な舞には感動を覚えます。私も夜のえんぶりは1度しか見たことがないので大きな顔はできませんが、更上閣で見た「お庭えんぶり」は最高でした。もっとも「せんべい汁」や「甘酒」も出されたので、よけい印象が良かったのでしょう。その時も雪が積もっていて、粉雪がかがり火に照らされ輝いて見えました。

 保育園には毎年「新組えんぶり組」が子供たちにえんぶりを披露してくれます。今年は子育て支援センター開催の時間帯だったので「ねっこジュニア」に参加の子供たちも一緒に見学しました。なかなか見ることのないえんぶりの摺りや子供たちの祝舞など熱心に見ていました。子供たちは恵比寿舞の餌(飴)につられ、大騒ぎしていましたが、太夫の摺りの時はさすがに真剣に見つめていました。長坂保育園の園児や卒園児、元保護者、現保護者も多数参加しており、子供たちから喝さいを浴びていました。この中には、先月保育実習に来た八戸短期大学の学生も参加しており、楽しそうに子供たちの面倒を見ていました。このえんぶりは、地域の中で人と人の関係を結びつける素晴らしい伝統行事だと思います。伝統行事は継承者不足に泣かされていますが、このえんぶりだけは世代交代がうまくいっているようです。頂点はえんぶりを摺る「太夫」ですがそれを取り巻くいろんな役を子供たちや大人が支えています。こういう行事は長く生き残るのだと思います。えんぶり組が帰った後は園児だけの「えんぶりコンテスト」をおこない盛り上がりました。明日一日しかないえんぶりですが楽しみたいと思います。

 今年は暖冬で、えんぶりを見る方は楽ですが、趣に欠けるようです。今日の朝も雪は降ったものの、すぐに解けてしまいました。夜の街も、えんぶり一色で、門付けのえんぶり組で中心街も賑わっていました。なぜ、夜の中心街に出かけたって?・・・それは、昨日大変な思いをしたからです。午後2時から始まった会議は延々と4時過ぎまで行われ、やっと来年度の役員が決まったのです。2年に一度の役員改選は、いつもすんなり決まったためしはなく、関係者には地獄の時間になっています。今年は来年度からスタートする子ども子育て支援新制度に向けて、規約の改正もしたので余計時間がかかってしまいました。終わったと、何人かの園長に「反省会とご苦労さんかい」をやろうと誘われ、重い気分を引きずりながら夜の街に出たのでした。夜の街は、えんぶりでにぎわっていました。少し時間が早かったので、わざわざ「みろく横丁」の中を通り、ロー町に抜け、吉永小百合が大人の休日のロケで有名になった「やまき」を素通りし、長横町を横断し、岩泉町のいつもの場所へいきました。反省と愚痴と不安と期待の混じったアルコールは、弱っていた体に敏感に反応し、すぐに酔ってしまいました。慰めと同情と叱咤激励をいただき早めに家路につきました。今日の朝は頭が重く、目は腫れぼったく膨れ、一目で飲み過ぎ・・とわかる状態でした。人はこれを「二日酔い」と呼ぶそうです。まあ、仕方がない。飲んでしまったものは元に戻らない。今度から気を付けよう・・・と何度誓ったことか。まあ、そういうことで少しだけ気分が落ち込んでいる園長でした。

コメント
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