極楽寺駅の「タンコロ」と鳥居前の「江ノ電」 ~鎌倉 Story ⑫
極楽寺駅に降り立った。今日は「タンコロまつり」の日。
「タンコロ」は、江ノ電の現役走行中の車両の中で一番古い300形よりも、ずっと前の時代に活躍した108号車(在籍:昭和6年~昭和55年)のことである。
1車両で走っていたので、「タンコロ」という愛称があるという。
現在も自走可能な状態で極楽寺駅にある検車区(車庫)に保存されており、年に一回の「タンコロまつり」の際に一般公開される。
確かに "レトロかわいい” 雰囲気がある。(TOP写真)
現世と黄泉の国を結ぶワンダービークルとして、「タンコロ」が描かれた西岸良平の「鎌倉ものがたり」。
極楽寺は鎌倉時代に建てられた真言律宗の寺院で藁葺き屋根の山門が印象的なお寺。
真言律宗の高僧である忍性が開山し、1259年に鎌倉幕府2代執権・北条重時氏が開基した。
開山前、この地は病人や貧民が集まる「地獄谷」と呼ばれたため、寺院が極楽の地になってほしいとの願いから「極楽寺」の名が付けられたといわれている。
当時の境内には施薬院や療養院があったという。
奈良ファンとしては元祖福祉の忍性の名が出てくることは嬉しい。
鎌倉方面にトンネルがあり、この向こう側にまわり道する。
この饅頭屋さんを曲がると御霊神社の鳥居が見えてくる。
江ノ電が神社のすぐ前の通過するとてもユニークな御霊神社は紫陽花と江ノ電の撮影スポット。
紫陽花がなくとも絵になる。
次に大混雑する長谷寺を他所にお隣の光則寺を訪れる。
ネコも杓子も(失礼!)長谷寺に行くのに何故に光則寺には行かないのと思うくらい、しっとりとした名寺である。
光則寺の境内では紫陽花はじめ枝垂れ桜や樹齢約150年の海棠、蝋梅をはじめ様々な山野草が四季折々と咲いている花の寺である。