5次元の概念を念頭に置いて思考を繰り返す。
それを自分の実生活に適応させようという思考実験を始めて、およそひと月が過ぎた。
最初は4次元の思考が邪魔をして、波のように苦悩と不安が押し寄せていたが、それを楽しんで乗り越えようと思ってから、頭脳が5次元の概念を受け入れたように感じる。
私の私による私のための実験を、何を持って成功とするのかは結局私の感覚の中に留まるばかりで、このブログに何を書いても私の至福をお見せできないのが断念と言うしかない。
ではなぜ書くのかと問われれば、抑えきれない私の衝動というのが一番近い答えかもしれない。
伝わらないかもしれない。しかしもし一人でも心の中に伝わることがあれば、この私の私による私のための実験は、新しい人類のためになる。
5次元の概念を頭脳が理解するだけで、苦行をしなくても、難しい経典を知らなくても、神を信じなくても、誰もが悟りに至り至福を得ることが出来る。
私のこの思いは強い衝動となって、自ら5次元に生きる実験を始めて公開することになったのだ。
誰にも見えない私の心の変化を、かなり正確に見ていただける作品がようやく出来た。
今回の画像は完成品ではないが、鉛筆で描く作業が自分で納得できる程度まで進んだものだ。(S50号)
5次元の意識の中でしか生まれなかった作品だと自分で納得できるのだが、私の今までの作品と比較して、その変化を具体的に見ていただけるのではないかと思う。
0.5mmのシャーペンを0.3mmに持ち替えて、一粒一粒の砂を描く行為は、今までの私にはできないことだった。
まずその膨大な量の感覚に圧倒されて進もうという意識さえ生まれなかった。それは明らかに4次元の思考が原因していた。こんなにも描ききれない。いつ終わるかわからない。そんな思いが作品を描く前に恐れとなって私をひきとめていたのだ。
だが5次元の概念を理解すると、砂の量など問題にならない。時間の意識から解放されると、私は今この瞬間を生きるようになる。
私が生きるのは今このときを描く一粒の砂。それが星の数だけあっても、真実だけを見つめて生きていけば至福の中で一粒一粒の砂と新鮮な出会いが続いて行く。
今回の作品は、私の中に生まれてくる様々な煩悩を砂に託して描いた。
煩悩を押し分けて人は生きていかねばならない。私の自画像でもある。
伝えたいことはたくさんあるが、
伝えることは単純だ。真実のまま生きるということであり、それを象徴するのがこの一枚の絵だと思っている。
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