小学校に上がるまで同世代を知らなかった私が
友達と、学校のルールに溶け込むのは時間のかかることだった
グランドのブランコに乗りたくて
空くのを長い間指をくわえて見ていた
うまく友達の中に入れないのだ
それが突然人が引いてブランコが空になった
私は喜んでブランコに駆け寄り
夢中でこぎ始めた
うれしかった
グランドに面した教室の窓が開いて
私に呼びかける声がした
先生の声
教室に入りなさい 授業が始まってるよ
優しい声だったかもしれない
けれど私は
そのあとからついてくる笑い声に
押しつぶされるのだ
私の殻を脱ぎ捨てるときシリーズは、あらかじめ原稿がありません。その日パソコンの前に座ったときに浮かぶことばを自動的に打ち込んだもので、思考と記述が同時進行していくドラマです。そこから人の生きる意味が少しでも見えたら幸いです。
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