のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

初体験 16

2009-06-05 | 小説 忍路(おしょろ)

ようやく落ち着いた機内の座席で、私の心は愚かしい自分の姿を何度も思い返して恥じ入るばかりだった。
 客室乗務員の笑みを含んだ視線に出会うと、そんな私の内面を見られているようで、私はいつまでも下ばかりを見つめていた。
 そんな私に対して、窮屈な機内で誰もが皆寡黙に座っているのは、ありがたいことだった。
 私の心も機内の特殊な雰囲気の中で、に少しずつ癒されていった。
 
 こうして初体験の飛行機は飛び立ったのだった。

                          初体験=了=


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