テーブルの上にコップがあります。
そのイメージを思い描いてください。
コップという言葉がなかったら、その認識はどう変わりますか?
「丸い筒のようなものがある」
固有名詞がないために、普通名詞が使われますね。それがなかったら?
「何かがある」
同じコップを見ていても、それを言い表す言葉がないために、代名詞が使われます。それがなかったら?
「これがある」
あるという存在を示す言葉がなかったら?
「これ」
これという認識は、もはやコップとテーブルが別々のものだという知識もなく、ただ目の前の光景を渾然一体のものとしてとらえています。
コップは目にやってくる光の一部としてしか認識されないのです。
そのイメージはすでにあなたも体験したはずです。もうずっと以前、あなたがこの世に生まれてすぐに目にした光景です。
あなたが自分と思っているもの、社会と思っているもの、世界と思っているもの、これらすべては言葉が作り出したものなのです。
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