夢から覚めたように
のしてんてんはぼんやり空を眺めていました
昨日までの苦しみが何だか嘘のように思えたのです
ウキウキするような気持ちが次々やってきて
まるで風船のように体が膨らんでゆきます
あれは本当に夢だったのでしょうか
苦しみが爆発して、もうだめだと思った瞬間、この苦痛はいのちそのものだと気付いたのです。
すると不思議なことにすべてが裏返ってしまいました
苦悩はしあわせになり、身体の傷はいのちの入り口になったのです
そして孤独は満たされました
こんなことが現実に起こるのでしょうか
けれど確かなことは
のしてんてんの体がどんどん膨らんでいくことです
しあわせが空にむかって広がっていきます
どこまで行っても空があります
とうとうお月様も太陽ものしてんてんのおなかの中に納まってしまいました
それでもますます、しあわせがのしてんてんのお腹に満ちあふれてきます
空の果ての果てまで
一つになった体の隅々まで
しあわせの詰まった喜びを
のしてんてんは感じているのでした
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