2017年8月10日撮影(朝)
熱中症が叫ばれる暑い日々ですが、秋はさりげなく
街路樹にも
褐色の絵の具を載せていく
先の台風を乗り越えた銀杏たち
稲穂ももう顔を出している。
ところが、驚かされた風景に出くわせたのです ↓
あッと心が叫んで、目を見張りました。これ、なんだと思います?
名実共に青田刈りではありませんか。
目を疑いました。まだやっと穂が見えてきたばかりの、人で言えば大学卒業期、そんな馬鹿な。
いたずらにしては整然と、意志のあるしわざ。
中央の小屋、その左に元気な稲田の姿、右の濃い緑はネギ畑、この地域の特産ですが、手前の一枚の田んぼだけこのありさま。
人様の畑ですが、田園地帯を歩くと、稲穂がすくすく成長して黄金色に変わっていく光景が心を豊かにしてくれる。
そんなあたりまえの心を、この青田刈りが教えてくれる。
見るのがつらいのです。
これはどうしたのだろう
数日青田刈りを見るたびに考えておりましたが、ようやくお百姓さんの姿を見かけたこの日、作業に向かうお百姓さんに走り寄りました。
「これはなにものかのシワザですか?どうしてこんなことに?」
「わしが刈ったんだ」
百姓さんは笑って、意外なことを教えてくれました。
要するにこういう話でした。
これは肥料にするために刈ったというのです。
ネギ畑の土を柔らかくするために、稲を育て、穂が出るころに刈りとり、細かく刻んで畑にまくのだそうです。
・・・・・ ・・・・・
それなら、収穫してから藁を蒔いたらいいのではと思いましたが、あまりにびっくりして、そのあたりをしっかり聞くことが出来ませんでしたが、若い稲穂がいいのだそうです。
その後、コメント欄で、(人生の素人:折師)様より次のようなメッセージをいただきました。
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推測ですが、”藁は分解がとても遅い→ネギの秋の種蒔きまでに栄養にならない”のかもしれません。
…高校時代、枯草を腐葉土にするためには”水を十分加える+半年は使い物にならない”と言われました。
…そこを人工肥料を使わず、植物の力やサイクルを生かして、”栄養たっぷりの苗床”を作る…「見事!」以外の言葉がありません…。
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なるほど、これで収穫を待たず今なのだだということがよく理解できました。
それにしましても、米を肥料にネギを作る。
プロにしか思いつかないことだと舌を巻いて帰ってきました。
素人は作物に目がいってしまいますが、お百姓さんは土を見ているのですね。
絵描きの私が、描くものに執着するのではなく、心を創るということの重要性をやっと知ったと思っているのですが、全く同じことなのですね。
勉強になりました。折師さんありがとうございます。
今朝の浜はおぼろ色
銀杏の季節のささやき
推測ですが、”藁は分解がとても遅い→ネギの秋の種蒔きまでに栄養にならない”のかもしれません。
…高校時代、枯草を腐葉土にするためには”水を十分加える+半年は使い物にならない”と言われました。
…そこを人工肥料を使わず、植物の力やサイクルを生かして、”栄養たっぷりの苗床”を作る…「見事!」以外の言葉がありません…。
こうした知恵こそ本当に価値がある…素晴らしい記事を…ありがとうございます!!
収穫の時期を待っていては遅いという訳なのですね。
とてもすっきりしました。
それにしても、その肥料に稲を利用するというのは、素人目にまるで鯛で海老釣るみたいに思えるので・・・・
見方が違うのですね。
見る人が見れば、見事!ということになるのです^ね^。
こちらこそ、勉強になりました。
ありがとうござい^ま^す^。^¥