体も精神も衰えを感じる。
いつの間にか、老いを内側から眺める年齢になってきた。
衰えに苦悩する時代も通ってきた。
その苦悩から目をそらさず、まっすぐ見つめてきた。それだけが自分をほめてやりたいところだ。
自分の中に訪れる苦悩を車窓の風景のように見つめているとやがてわかってくる。
苦悩の風景がどこにつながっているのかということだ。
苦悩は真実を指し示す道路標識、
そして私と言う人生が突き進んでいく。
真実を装った夢が苦悩によって次々と暴かれていく。
そして老いは、その夢を生み出す力の衰えを意味する。
それゆえ、老いは真実を得る大きなチャンスなのだ。
やがて人は夢の正体に気付く。
神を生きる永遠の喜びの中で生きている自分とめぐり合う。
老いはそのために用意された
心と命のすばらしいシステムなのだ。