(のしてんてんデッサンより いのち)
ナウイズム(実在主義)とは、超然とした思想ではない。
最もふさわしい言葉で表現すれば、ナウイズムは苦悩の荒野に咲く花ということになるだろう。
あるいは人間主義と言えばいいかもしれない。
それは身近で実用的な生活の指標となる。
時間に追われた現在人のオアシスでもある。
現在(今)にあって、意識をスケールの軸(図のYj軸・縦線)に向ける。すると人はその瞬間、時間から解放される。
心は今に止まり、己の細胞や原子や素粒子という成り立ちに目を留める。あるいは今、立っている地球や頭上の太陽、銀河に思いをはせる。
全てがこの今に存在しているものたちだ。
この実在に目を向けていると、苦悩もまた実在であることがわかる。
苦悩の大半は、幻想である時間によってもたらされる。だから苦悩は幻想だと思ってはならない。
幻想は苦悩を生むが、
苦悩は現在(今)にしか存在しない。愛と同じものなのだ。
それゆえ、ナウイズムは、愛と苦悩の力学でもある。
ナウイズムは優れた文学を生むだろう。
絵画も、音楽も、実在する人間のすべての領域にナウイズムは機能する。
ナウイズムはまさに、苦悩に咲く花なのだ。
ナウイズムに敷居はない。
すべての人の心と同じ高さのG面にある。
門も柵もない。
宗教の人々にも
科学の人々にも
結界や垣根は存在しない。
なぜなら、実在こそがナウイズムの根幹だからだ。
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